2017年度の国内CAD、CAM、CAEシステム市場の調査結果を発表:CADニュース
矢野経済研究所は、国内のCAD、CAM、CAEシステム市場の調査結果を発表した。2017年度の同市場の規模は、前年度比2.9%増となる3550億円だった。
矢野経済研究所は2018年11月19日、国内のCAD、CAM、CAEシステム市場の調査結果を発表した。2017年度の日本国内CAD、CAM、CAEシステム市場規模をメーカー出荷金額ベースで見たところ、前年度比2.9%増の3550億円という結果になった。
海外経済が景気回復した2017年度は、輸出や生産の持ち直しが続き、日本国内の個人消費や民間の設備投資が回復した。これら民間需要の改善により、CAD、CAM、CAEシステム関連のビジネス環境は悪くはなかったが、市場の伸びは抑制された。
これには、EDA(Electronic Design Automation)が減少したことと、一部の大手機械系システムメーカーが、ライセンス販売主体のビジネスモデルからサブスクリプションへと移行した影響を受けているとみられる。
同社では、サブスクリプションへの移行がさらに進んで、CAD、CAM、CAEシステムメーカーによる直販比率が高まると、販売代理店経由の市場規模は縮小すると予測している。
なお、2018年度の日本国内CAD、CAM、CAEシステム市場は、堅調に推移する見込みだ。メーカー出荷金額ベースの同市場規模は、前年度比5.8%増の3756億円になると予測される。
同調査では、2次元および3次元CAD、金型設計用CAD、CAM、PDMなどの機械系CAD、CAM、CAEや、電子機器、半導体の設計作業を支援するソフトウェアのEDA(Electronic Design Automation)、土木建築系CADを対象とし、システムメーカー出荷金額ベースで算出した。
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