製造IoT基盤間のデータ連携、日立、三菱、ファナック、DMG森精機らが共同開発:FAニュース
IVIは、DMG森精機、日立製作所、ファナック、三菱電機とともに、製造データを管理する各社のプラットフォームを超えて、製造データを相互流通可能とするフレームワークを開発したと発表した。
インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(IVI)は2019年3月4日、DMG森精機、日立製作所、ファナック、三菱電機とともに、製造データを管理する各社のプラットフォームを超えて、製造データを相互流通可能とするフレームワークを開発したと発表した。
同事業は、日本政府が提唱する「Society5.0」および「コネクテッドインダストリーズ」を実現する取り組みである「製造プラットフォームオープン連携事業」として、産業データ共有促進事業費(平成29年度補正予算)補助金を経済産業省から受けて実施したものとなる。
従来、製造業の製造情報は機密データとされており、インターネット経由での情報流通に二の足を踏む企業が多かった。新たに開発したフレームワークでは、加工プログラムの送受信(DMG森精機)、品質検査データの送受信(ファナック)、ロット検収データの送受信(三菱電機)などを、個別のデータ取引契約と対応づけ、相手を特定した通信を行うことで信頼性を向上させた点が特徴。これにより、製造情報を有効活用できるようにする。
また、フレームワークの一部として、それぞれの製造現場で、異なる言語を変換するための辞書サーバを開発し、製造現場が、日々使っている用語や業務プロセスをできるだけ変えずにデータ流通に参加できるようにした。これは日立製作所が開発に携わった。
IVIでは、開発したデータ流通の仕組みの普及を図るために、このフレームワークを「コネクテッドインダストリーズオープンフレームワーク(CIOF)」として、その技術仕様とソースコードをインターネット上で公開。技術を公開することで、製造分野におけるデータ流通を担うIT企業の参入を促し、さらなる信頼性と利便性を高め、新たなエコシステムとして活動を発展させていく計画を示している。
今後、データ流通フレームワーク(CIOF)は、2019年度は本格的な商用サービスをスタートさせるための準備を進める。また、同時に海外との連携を深め、国内では中小企業でも利用可能な安価な仕組みを合わせて開発することを計画する。
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