ソフトバンクが5Gの車車間通信で遅延時間1ms以下に成功、隊列走行の早期実現へ:自動運転技術
ソフトバンクは2019年1月29日、5Gの無線方式「5G-NR」を使った車車間通信について屋外フィールド通信試験を実施し、遅延時間1ms以下の低遅延通信を達成したと発表した。
ソフトバンクは2019年1月29日、5Gの無線方式「5G-NR」を使った車車間通信について屋外フィールド通信試験を実施し、遅延時間1ms以下の低遅延通信を達成したと発表した。同社は「世界で初めて成功した」としている。トラック隊列走行の早期実現に向けて、引き続き技術検証や実証評価を進めていく。
この車車間通信は基地局を経由せず車両同士が直接通信するタイプで、加減速や車間距離の情報を車両同士で共有するなど、さまざまな活用が見込まれるという。試験では3GPPが2019年12月以降に標準化を予定している「5G-NR Sidelink」の実験用試作機をトラックに搭載し、5Gの候補周波数帯である4.5GHz帯の実験局設備を設置した。5G-NRは2018年6月に標準仕様の策定が完了している。
総務省が行う「高速移動時において無線区間1ms、End-to-Endで10msの低遅延通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」の一環で試験を実施した。
ソフトバンクは自動車での5G活用に向けた取り組みを強化しており、2018年12月には本田技術研究所の北海道上川郡のテストコースに、3GPP規格に準拠した通信機器を使用して5Gネットワークを構築した。また、同テストコースの検証環境は、LTE通信の既存のインフラを利用しながら5G通信を行う「ノンスタンドアロン標準仕様」とすることで、商用環境に近い形で検証を行えるようにしている。
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