機械と従業員の稼働状況を一元管理、製造の効率化へ:製造IT導入事例
Dassault Systemesは、ブリヂストン欧州法人のBridgestone EMEAが同社のスマートファクトリープログラムの促進に向けDassault Systemesの「QUINTIQ」および「DELMIA Apriso」アプリケーションを採用したと発表した。
Dassault Systemes(ダッソー)は2018年12月18日、ブリヂストン欧州法人のBridgestone EMEAが同社のスマートファクトリープログラムの促進に向け、ダッソーの「QUINTIQ」および「DELMIA Apriso」アプリケーションを採用したと発表した。
Bridgestone EMEAは、タイヤおよびその他のゴム製品メーカーであるブリヂストンの主要な海外子会社。ヨーロッパ、中東、アフリカにおいて、ブリヂストン、ファイアストン、デイトンのブランドで車、バイク、農機、トラック、バス関連製品を販売している。
同社は今回、ヨーロッパにおける製造オペレーションと生産計画の管理、8つの生産拠点の最適化に向け、「3DEXPERIENCE Platform(3Dエクスペリエンスプラットフォーム)」によって強化された同アプリケーションの使用を決定。数千台規模の機械、装置、センサーといった生産拠点全体に加え、同社従業員の稼働状況までが一元化されたリアルタイムデータを提供する仮想環境下で同期される。
統合ソリューションを使用することで、生産計画サイクルを週単位から日単位へと短縮できる。同時に、工場資産の稼働率を上げ、生産の中断時にも迅速に対応できるようになる。さらに、工場の製造オペレーションプロセスを最適化することで、意思決定と生産性の向上だけではなく、コスト削減にもつながると期待される。
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