ニュース
航空機部品の開発に直感的3Dアプリケーションを活用:製造IT導入事例
ダッソー・システムズの「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を、GEアビエーションが採用した。GEのハンブル工場では、設計段階に加え、製造、認定検証の工程でもデジタル3Dモデリングを活用し、高性能の航空機部品を開発するのに役立てている。
ダッソー・システムズは2018年10月17日、同社の「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を、GEアビエーションが採用したと発表した。
直感的な3Dアプリケーションを提供する3DEXPERIENCEプラットフォームは、単一のコラボレーティブなプラットフォームで、設計段階から分析、製造、データ管理、製品を顧客へ引き渡すまでの工程を連続的に管理できる。
ユーザーインタフェースの共通化により、ユーザー体験が普遍化され、事業内でのデジタルリファレンスも共有できる。同じ情報に基づいて作業するため、エンジニアリングやサプライチェーンの部門間でのコラボレーション機会が増え、結果的にサイクルタイムが短縮できる。
また、BI(ビジネスインテリジェンス)アプリケーション群の利用により、各業務をリアルタイムに可視化でき、顧客のリクエストに対する応答時間が最適化される。さらに、データに基づく理論的解釈と直感的な検索機能を活用することで、データ管理が簡素化され、効率的な情報共有が図れることから、生産性が向上する。
GEアビエーションは、航空機部品の開発に同プラットフォームを採用した。GEアビエーションのハンブル工場では、設計段階だけでなく、製造、認定検証の工程でもデジタル3Dモデリングを利用できるようになり、高性能の航空機部品を開発するのに役立っているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- “CADだけ”から脱却、“体験基盤”でデジタル変革パートナー目指すダッソー
ダッソー・システムズは2018年の事業方針を説明。同社が展開するモノづくりプラットフォーム「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を基軸に成長を加速させる方針を示した。また、マーケットプレースなど新たなビジネスモデル創出にも取り組む。 - スカニアが開発プロセスのコスト効率を向上する3Dプラットフォーム導入
ダッソー・システムズは、スウェーデンのスカニアが、ダッソーの「3DEXPERIENCE」プラットフォームおよび各種ソリューションの導入を正式に開始することで両社が合意したと発表した。 - 華為とダッソー、クラウドプラットフォーム導入に向け協業
中国の華為技術とフランスのダッソー・システムズは、華為技術のクラウドへの「3DEXPERIENCE」プラットフォーム導入に向けて協業する。さまざまな業界で利用できる設計/検証/製造の統合ソリューションの提供を目指す。 - 開発製造プラットフォームで設計した交通ポッドが競技会で入賞
ダッソー・システムズは、スペースX主催の学生向け「ハイパーループ・ポッド・コンペティション」において、ポッドの設計/開発にダッソーの「3DEXPERIENCE プラットフォーム」を用いた3組の学生チームが上位入賞したと発表した。 - クフ王の大ピラミッド透視で新たに発見された巨大空洞をVRで体験
ダッソー・システムズは、同社の教育、研究向け基金が支援する国際プロジェクト「スキャンピラミッド」が、クフ王の大ピラミッドにおける巨大空洞の存在を明らかにしたと発表した。パリの国立建築遺産博物館では、この空洞をVRで体験できる。 - 成形品内にセンサー、部品点数600点のクルマ――産業のルネサンスとは
ダッソー・システムズは2018年5月30〜31日、「3DEXPERIENCE FORUM Japan 2018」を開催した。会期2日目には、同社CEO ベルナール・シャーレス氏が基調講演で登壇する予定だったが、急きょ変更になり、同社エグゼクティブ・バイス・プレジデントのシルバン・ローラン氏が登壇した。