ニュース
スカニアが開発プロセスのコスト効率を向上する3Dプラットフォーム導入:製造IT導入事例
ダッソー・システムズは、スウェーデンのスカニアが、ダッソーの「3DEXPERIENCE」プラットフォームおよび各種ソリューションの導入を正式に開始することで両社が合意したと発表した。
フランスのダッソー・システムズ(ダッソー)は2017年10月11日(現地時間)、スウェーデンのスカニアが、ダッソーの「3DEXPERIENCE」プラットフォームおよび各種ソリューションの導入を正式に開始することで両社が合意したと発表した。
スカニアは、トラック、バス、工業エンジンのグローバルメーカー。今回の提携は、スカニアの全製品にわたって設計、テスト、検証のコスト効率を高めることを目的としている。機能特性の他、開発や製造、サービス、販売などのプロセスに関しても現実に即したシミュレーションが可能になる。これにより、スカニアの製品開発プロセスにおいて、コスト効率や資源効率が向上し、高品質で適切な製品を顧客へ提供できるようになる。
また、スカニアが採用しているモジュラーシステムは、製品バリエーションが多く、設計変更の頻度が高い。そのため設計群を網羅するリポジトリが必要になり、そこから設計同士を組み合わせて顧客の要求に沿ったアプリケーションを構築する。
ダッソーの3DEXPERIENCEプラットフォームを導入することでシミュレーション機能が向上し、迅速な車両の検証が可能になる。さらに、設計から製造までの独自の製品開発プロセス全体を通して、全体的なトレーサビリティーが確保できるようになる。
関連記事
- PLM的な情報管理なんて実現しない?
製品ライフサイクル全体を管理するためにはPLMを基軸としたシステム作りが急務。PLM導入・改善プロジェクトを担当する際に事前に知っておくべき話題を、毎回さまざまな切り口から紹介していきます。 - PLMや3次元CADって本当に効果があるの?
長い不況を抜け、ようやく明るい兆しが見えてきたニッポンの製造業。しかし、国際競争の激化や消費者ニーズの多様化により、「作れば売れる」時代は過去のものとなった。いかに売れるものを素早く市場投入するかが勝負の現在、PLMという視点から製造業のあるべき姿を考察する。 - 実録! 製品設計・開発の業務改善 “失敗者”のパターン
製品設計・開発環境やプロセスをイマドキに変更したいのに、どうしてもうまくいかない……。その理由はやっぱり……!? - その製品が売れないのは「良くないから」だ――一橋大学米倉教授
日本の製造業の競争力低下に対する危機感が叫ばれているが、競争力を生み出すイノベーション創出にはどのように取り組むべきだろうか。イノベーション研究の第一人者である一橋大学イノベーション研究センター教授の米倉誠一郎氏に聞いた - “革新”を「天才が生む」と考える日本、「組織で生み出す」と考える世界
日本GEは、日本の産業のさらなる成長に向けた提言を行う「“Japan is Back”フォーラム」を開催。今回はテーマを「イノベーション」とし、GEグループが世界26カ国の経営者3200人に対して実施しているイノベーションに対する調査「GEグローバルイノベーション・バロメーター」の結果を基に、日本と世界のイノベーションに対する取り組みの違いなどを紹介した。 - 例題で理解する「そもそもシックスシグマって何だっけ?」
シックスシグマは改善のための重要ワード。でも、どう導入すればいいのか、どう考えるかを理解していますか? 簡単な例題から確認を - 作業のバラツキを減らしたいなら“シックスシグマ”
現場改善支援のプロとして、改善プロフェッショナルの育成にこだわりを持ち続けるコンサルタントが贈る現場改善力再生のヒント集。個々人の現場改善能力を3つのタイプに分類し、それぞれに合った処方箋をお届けする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.