ニュース
開発製造プラットフォームで設計した交通ポッドが競技会で入賞:CAD事例
ダッソー・システムズは、スペースX主催の学生向け「ハイパーループ・ポッド・コンペティション」において、ポッドの設計/開発にダッソーの「3DEXPERIENCE プラットフォーム」を用いた3組の学生チームが上位入賞したと発表した。
仏ダッソー・システムズは2017年4月5日、スペースX主催の学生向け競技会「ハイパーループ・ポッド・コンペティション」において、ポッドの設計/開発にダッソーの「3DEXPERIENCE プラットフォーム」を用いた3組の学生チームが上位入賞したと発表した。
ハイパーループは、チューブの中でポッドを高速移動させる交通システムだ。安全で高速、かつ低コストのため、現在の交通手段に代わる構想として開発されている。ハイパーループ・ポッド・コンペティションはポッドの試作機の開発推進と学生のイノベーション奨励を目的とした競技会で、参加する学生たちは、優れたハイパーループ・ポッドの設計/製造に挑戦する。
今回の総合優勝はデルフト工科大学で、設計/製造の部門賞を獲得した。同チームは、3DEXPERIENCE プラットフォーム・オン・ザ・クラウドを使用して最高時速1200km以上/質量149kgで空気抵抗を最小限に抑え、フェイルセーフのブレーキシステムを備えたポッドを設計した。
総合2位は、最高速度のポッドを対象とした部門賞を獲得したミュンヘン工科大学。同チームはCATIAアプリケーションを用いた。また、SOLIDWORKSアプリケーションを使用したマサチューセッツ工科大学が総合3位となり、安全/信頼性の部門賞を獲得した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「3D CADとIoT」がイマイチ理解できないので、ダッソーに聞いてみた
機械メーカーで3次元CAD運用や公差設計/解析を推進する筆者から見た製造業やメカ設計の現場とは。今回は「3D CADとIoT」について、ダッソーを訪問して疑問をぶつけてみた。 - ダッソーが狙う「12×12×3」――日本で2016年に売上高500億円以上を目指す
ダッソーは、2014年の事業方針説明会を開催。12の産業別提案、12の地域別提案、3つのチャネル政策を組み合わせた成長を進め、2016年に日本での売上高500億円以上を目指す方針を示した。また同社が注力する3Dエクスペリエンス・プラットフォームにソーシャル・コラボレーション機能を加えることも発表している。 - 「エクスペリエンスの時代の成功を支える」、ダッソーCEOが事業展開に手応え
Dassault Systemes(ダッソー)社長兼CEOのベルナール・シャーレス氏は「今まさにエクスペリエンスエコノミー(経験経済)の時代がやってきている。われわれが提唱してきた『3Dエクスペリエンス・プラットフォーム(3D Experience Platform)』であれば、エクスペリエンスエコノミーにおける製造業の成功を助けられる」と訴えた。 - 設計実務でしっかり使える無償2次元CADを提供
ダッソーの提供する無償の2次元CADは、設計実務で使うCADとしての編集機能を一通り備えている。2次元CADの管理コストも大幅に抑えられる。 - ダッソーがスタートアップ支援プログラムをアジアに拡大、東京に中核拠点も
ダッソー・システムズは、スタートアップ向けの支援プログラム「3DEXPERIENCE Lab(3Dエクスペリエンスラボ)」の展開を、欧州、米国に次いで、アジア地域にも拡大する。アジアでの中核拠点は、東京と上海が有力候補になっている。