プライベート型のクラウドERPを導入、全社で業務効率化:製造IT導入事例
SAPジャパンは、同社のERP「SAP S/4HANA」をプライベート型のクラウドERPとして提供する「SAP S/4HANA Cloud, single tenant edition」を、フタムラ化学が採用したと発表した。
SAPジャパンは2019年1月8日、同社のERP「SAP S/4HANA」をプライベート型のクラウドERPとして提供する「SAP S/4HANA Cloud, single tenant edition」を、フタムラ化学が採用したことを発表した。同年2月より導入プロジェクトを開始する。
食品包装用フィルムの国内シェア最大手であるフタムラ化学は、事業拡大とともに、販売や生産、会計などのさまざまな業務に対するシステムの自社開発、パッケージの個別導入を行い、拡張して利用していた。
しかし、各業務では効率化が図れているものの、会社全体では非効率な部分もあり、この解決が急務となっていた。加えて、事業拡大や将来のグローバル統合を見据えた、事業変化への迅速な対応を可能にする新基幹システムの導入検討を開始した。
複数のERPパッケージを比較検討した結果、同社はSAPの次世代クラウドERPであるSAP S/4HANA Cloud, single tenant editionの導入を決定。全業種、全業務領域をカバーし、今後のビジネス環境の変化への対応力を持つ点などを評価したという。
同製品はプライベート型のクラウドERPで、SAPライセンスがサブスクリプションモデルで提供されることから、高い柔軟性を持つ。また、顧客ごと個別の環境とエキスパートが割り当てられ、バージョンアップや各種設定などを適宜相談できる。
これにより、導入企業はシステムの継続的な更新、SAP製品の人材確保と育成、セキュリティ対策といった煩雑なシステム運用負荷から解放され、コアコンピタンスに人材と投資を集中させることが可能だ。
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