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任意の訓練を選べる、前腕の回内回外リハビリ装置の臨床研究機を開発:医療機器ニュース
安川電機は、前腕の回内回外リハビリ装置の臨床研究機を開発した。電気や振動刺激を与えながら前腕の運動をサポートする装置で、患者に合わせて訓練モードや可動域の設定ができる。
安川電機は2018年10月31日、前腕の回内回外リハビリ装置の臨床研究機を開発したと発表した。脳血管疾患や整形疾患などによる前腕回内回外運動機能障害のある患者を対象に、電気や振動刺激を与えながら前腕の運動をサポートする。装置の販売は2019年を予定している。
装置は主に、タッチパネル、リストホルダ状の前腕回転機構、電気刺激装置、振動刺激装置で構成。タッチパネルの表示に従って、アイコンをタップするだけで設定できる。
前腕回転機構は、患者の症状に応じて適切な回転角度、手首や腕の位置が調整可能だ。電気刺激装置は、患者の動きと同期して刺激を与える「同期する」、または「しない」の刺激タイミングを選べる。振動刺激装置は、主動作筋に直接貼り付け、運動時に適切な振動刺激を与える。また、本体の高さは患者の体格に合わせてペダルで調整できる。
患者に合わせて訓練モードや可動域の設定ができ、適切な反復訓練を行える。訓練モードには、物をつかむ、髪をとくといった「回内訓練モード」、食べ物を口に運ぶ、顔を洗うといった「回外訓練モード」、うちわであおぐ、ドアノブを回すといった「回内外訓練モード」がある。
今後は、実用化および普及に向けた臨床研究を実施し、開発をさらに進めていくとしている。
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