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銀ペーストを中心に約50%の生産能力拡大、川崎に新工場棟を建設開始:工場ニュース
京セラは、同社の川崎工場において新工場棟の建設を開始した。自動車関連市場でさらなる需要拡大が見込まれる銀ペーストを中心に、将来的には約50%の生産能力拡大を目指す。
京セラは2018年10月1日、同社の川崎工場において新工場棟(新第1工場)の建設を開始した。投資総額は約26億円で建築面積は1603m2、2020年4月の操業を予定する。
川崎工場は1962年の操業以来、半導体やデジタル機器、導電性ペースト、絶縁性ペーストなど自動車やエネルギーなど幅広い産業分野で使用される有機化学材料を生産してきた。同工場における新工場棟の建設により、生産能力の向上と工場内の環境整備を進める。
近年発展が目覚ましいパワーデバイス市場においても、同工場で生産する高熱伝導ペースト製品が多く採用されている。また、樹脂合成技術と絶縁材料技術を融合した絶縁ワニスは、家電製品のモーターやトランスなどの電気部品に広く使われている。新工場棟の建設により、自動車関連市場でさらなる需要拡大が見込まれる銀ペーストを中心に、将来的には約50%の生産能力拡大を目指す。
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