ソニーネットワークのスマートホーム「MANOMA」、従来サービスと何が違うのか:製造業IoT(2/2 ページ)
ソニーネットワークコミュニケーションズはスマートホームサービス「MANOMA(マノマ)」を発表した。2018年10月10日からサービス受付を、同年10月23日からサービス提供を開始する。
生活支援サービス事業者との連携で新たなライフスタイルを提案
ただし、これら2つのサービスだけであれば「従来のスマートホームサービスやホームセキュリティサービスと大きく変わるものではない」(渡辺氏)という。MANOMAの最大の特徴となるのは、3つ目のサービスとして新たなライフスタイルを提案する「ニューライフスタイル」になる。MANOMAは、「事業者連携プラットフォーム」を介して、家事代行やハウスクリーニング、ペットサービス、介護、宅食サービスといった生活支援サービス事業者との連携が可能なのだ。
具体的には、MANOMAアプリを通じてQrio Lockで制御する玄関扉の解施錠を行うことにより、全ての住人が仕事や学校で不在の場合でも、生活支援サービス事業者が自宅内に入ってサービスを実施できる。「これまでは、鍵の預かり代が別途必要であり、何より鍵を預けることに大きな抵抗感があった。もし鍵を預けないのであれば、事業者が来てサービスを終えるまで待たなければならない。MANOMAの事業者連携プラットフォームにより、生活支援サービスの利用者と事業者の信用を仲介することで、利用者は事業者を待つという拘束から解かれるとともに鍵の預かり代というコストを低減でき、事業者側はサービス提供をより効率的に行えるようになる」(ソニーネットワークの説明員)という。
事業者連携プラットフォームを用いたニューライフスタイルのサービスは、現在実証実験を進めている段階であり、2019年2月から順次始める予定だ。現時点で候補となっているのが、ダスキンやベアーズの家事代行サービス、HITOWAライフパートナーのハウスクリーニング、麻布ペットのペットシッター、ファミリーネットワークシステムズやミライエの宅食サービス、介護事業者による介護サービスなどだ。なお、セキュリティにおける「セコム駆け付けサービス」のみ、2018年10月23日のMANOMAのサービス提供開始と同時に利用可能になる。
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