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深層学習で大腸ポリープを自動検知、従来のAIで検出困難なタイプも対応医療機器ニュース

昭和大学は、AI(人工知能)による大腸内視鏡検査支援システムを開発した。ディープラーニングを活用し、内視鏡の画面の中にポリープやがんが映っていた際に自動検知する。

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 昭和大学は2018年8月2日、AI(人工知能)による大腸内視鏡検査支援システムを開発したと発表した。ディープラーニングを活用し、内視鏡の画面の中にポリープやがんが映っていた際に自動検知する。同大学横浜市北部病院消化器センター センター長の工藤進英氏が、名古屋大学と共同研究した。

 研究には、昭和大学横浜市北部病院で撮影した大腸内視鏡検査(オリンパス製「CH-HQ290ZI」を使用)の動画約20万フレームを使用。まず、ディープラーニングの1種である3次元畳み込みニューラルネットワークを用いて、これらの動画をAIに学習させた。

 次に、このAIがまだ学習していない50病変の動画で性能テストをしたところ、94%(47病変)を検出できた。このテストに用いた病変の68%(34病変)が、従来のAIでは検出が困難とされていた平たんなポリープだった。また、静止画ではなく、動画で検証することで、実際の臨床に近い環境で評価できるという。

 このAIは、名古屋大学大学院情報学研究科とサイバネットシステムにより、リアルタイム動作が可能なソフトウェアとして実装されている。内視鏡検査中に病変を検知すると、内視鏡画面の隅の色を変化させたり、音を発したりして、医師に注意を喚起する。現在では約280万フレームを学習しており、既に臨床研究を開始している。

 このAIを活用することで、ポリープや前がん病変、微小がんを見落とすリスクが減り、大腸がんを予防すること、大腸がんによる死亡抑制が期待される。こうしたAIは診療に影響を与える可能性があるため、昭和大学らは2019年度に薬機法申請を目指した試験を開始する予定だ。

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3次元畳み込みニューラルネットワーク(クリックで拡大) 出典:昭和大学
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実装済みソフトウェアのアウトプット 出典:昭和大学

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