ニュース
横浜ゴムが中国の青島双星傘下になったクムホタイヤとの提携を解消:製造マネジメントニュース
横浜ゴムは2018年8月9日、韓国のクムホタイヤとの間で締結していた技術提携を同年7月6日に解消したと発表した。
横浜ゴムは2018年8月9日、韓国のクムホタイヤ(Kumho Tire)との間で締結していた技術提携を同年7月6日に解消したと発表した。
両社は2014年2月に提携の目的と枠組みを定めた「技術提携基本契約」、2014年5月に環境対応技術や新たなコンセプトのタイヤなど将来に向けたタイヤ関連技術の共同研究開発を目的として「共同研究開発契約」および「ライセンス及び技術交換契約」を締結していた。横浜ゴムは「クムホタイヤの支配株主の変更に伴い、契約条項に基づいて当該契約を解消した」としている。
両社が2013年12月に発表した基本合意では、技術提携に加えて、株式の持ち合いを前提とした資本提携に向けて協議することになっていた。技術提携の発表時点でも資本提携を協議するとしていたが、その後の進展は発表されていなかった。
クムホタイヤは世界シェアが1.6%の中堅タイヤメーカーだが、2017年に最終赤字を計上するなど近年は経営難に陥っていた。大株主の韓国産業銀行は、クムホタイヤの株式売却を目指しており、2018年3月に中国の青島双星(Doublestar Group)との間で、クムホタイヤの株式45%を譲渡する契約を締結した。譲渡金額は6463億ウォン(約640億円)。
なお横浜ゴムは2016年3月にコンチネンタル(Continental)との14年間にわたる提携を解消している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 人工細胞で糖からイソプレンを合成する技術「自然界では不可能な驚異的レベル」
横浜ゴムは、理化学研究所、日本ゼオンとの共同研究により、バイオマス(生物資源)から効率的にイソプレンを生成できる「世界初」(横浜ゴム)の新技術を開発した。 - 横浜ゴムと韓国クムホタイヤが技術提携の基本契約を締結、資本提携協議も継続
横浜ゴムは、韓国のクムホタイヤと技術提携の詳細を詰めるための基本契約を締結することを決めた。次世代技術の共同開発によって、高騰する研究開発費の抑制と競争力の強化を目指す。 - 横浜ゴムと韓国クムホタイヤが提携に向け合意、タイヤ世界シェアは第5位に
横浜ゴムは、韓国のクムホタイヤとの間で、タイヤに関する技術提携と株式の持ち合いを前提とした資本提携に向けて協議することで基本合意した。両社の2012年のタイヤ世界シェアを合算すると4.9%で、ブリヂストン、ミシュラン、グッドイヤー、コンチネンタルに次ぐ第5位となる。 - 横浜ゴムがオランダの農機/産機用タイヤ企業を買収、生産財タイヤ事業を拡大
横浜ゴムは、農業機械や産業機械向けのタイヤを手掛けるAlliance Tire Groupを買収すると発表した。買収金額は11億7900万米ドル(約1335億円)。2016年7月1日の買収完了を予定している。 - 中国化工集団がタイヤ大手のピレリを買収へ、本社拠点はイタリアから変えず
中国の国有化学企業である中国化工集団が、世界第5位のタイヤメーカーであるピレリを買収する。ただし、本社拠点や研究開発拠点、知的財産などはイタリア国内にとどめる契約になっている。 - グッドイヤーからの提携解消、住友ゴムは「真摯に対応」から「極めて遺憾」に
住友ゴム工業は、米国の大手タイヤメーカーであるグッドイヤーから、提携解消の申し入れと国際商業会議所に対する仲裁申し立てがあったと発表した。