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カッコ悪くなるくらいならプロペラは4つ、空飛ぶクルマの姿勢制御と軽量化車両デザイン(2/2 ページ)

2018年5月23日〜25日の3日間、パシフィコ横浜で「人とくるまのテクノロジー展2018 横浜」が開催された。この展示会の主催者企画の中から、CART!VATOR(カーティベーター)の取り組みを紹介する。

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10〜20分程度の飛行を目指し、軽量化に取り組む

 福澤氏によると、空飛ぶクルマの開発を行っている会社はCART!VATORの他にも30〜40社あり、そのうち10社弱が飛行のデモまで行っているという。これらの会社で共通しているのは、10〜20分間程度の飛行時間を目指しているというレベル感だ。

 モーターを推進力に使う空飛ぶクルマの場合、飛行距離は車両の重さとバッテリーの容量が大きく影響する。バッテリーの容量はたくさん搭載すれば増えるが、同時に重くなる。電気自動車と違い、空飛ぶクルマの場合は重すぎると飛行できない。福澤氏は「バッテリーはどこのメーカーが飛び抜けて性能が高いということはない」と語る。このため、空飛ぶクルマの飛行時間は、バッテリーの進化と同時に伸びると考えられるという。

 軽量化の面では、SD-01ではフロント2輪、リア1輪の3輪とし、地上走行機能を簡便化した。軽量化のみを追求するのであれば、数十Kgの重量増になる地上の走行機能は無駄になるが、飛ぶだけでなく地上の走行で「ピンポイントからピンポイントまで移動する」(福澤氏)ことを目指すSD-01では走行は必須機能となる。

 走行機能を残しながら軽量化するため、リアにインホイールモーターを採用した。フロントはトヨタ自動車の超小型電気自動車(EV)「コムス」の前輪部分を使うことで軽量化とともに開発のコストを下げている。

 CART!VATORのSkyDriveは、2020年の有人デモ飛行までのステップとして、2018年秋に無人機のデモ飛行を予定している。2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでのお披露目も視野に入っているようだ。今後の開発に注目したい。

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