インテルがエッジコンピューティングのオープンソースコミュニティーに参画:組み込み開発ニュース
インテルは、「Wind River Titanium Cloud」技術ポートフォリオ、及び「Intel Network Edge Virtualization」ソフトウェア開発キット「Intel NEV SDK」をオープンソースコミュニティー「Akraino Edge Stack」に寄付することを発表した。
The Linux Foundationは2018年3月27日(米現地時間)、インテル(Intel)が「Wind River Titanium Cloud」技術ポートフォリオ、及び「Intel Network Edge Virtualization」ソフトウェア開発キット「Intel NEV SDK」をオープンソースコミュニティー「Akraino Edge Stack」に寄付することを発表した。同時にIntelは、エッジコンピューティングインフラストラクチャの改善に取り組むオープンソースコミュニティーに参加する。
Akraino Edge Stackは、エッジコンピューティングシステム向けに最適化された高可用性クラウドサービスを支援する、オープンソースソフトウェアスタックの作成を目的とした団体。
今回の寄付は、仮想マシンとコンテナで実行する通信事業者レベルの大規模なエッジコンピューティングアプリケーション向けに設計されたAT&Tコードを補完し、信頼性とパフォーマンス要件を支援するものだ。
Wind River Titanium Cloudコンポーネントは、低遅延、高性能、セキュリティ要件などに加え、24時間365日連続稼働に必要となる高可用性や障害管理、パフォーマンス管理などに対応するために強化された基盤を備える。
Intel NEV SDKコントリビューションは、異なるネットワーク展開に対応するエッジコンピューティングソリューションを実現するための一連のレファレンスライブラリとAPIを提供。また、Intel NEV SDKライブラリは、Wind River Titanium Cloud技術により既に実証され、利用可能となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTivityはスマートホームのAndroidになれるか、インテルや関電などが実証実験
インテルは、関西電力、Kii、ぷらっとホームの3社と共同して、スマートホームを実現するIoT(モノのインターネット)プラットフォームの実証実験を始める。LinuxをベースとするIoTのオープンソースプラットフォーム「IoTivity」を採用し、スマートホーム分野での普及拡大を目指す。 - オープンソースの力を借りた「IoTivity」、その意図を探る
インテルやサムスンらが主導するIoT標準化団体「OIC」はその仕様詳細を明らかにしていない一方で、オープンソースプロジェクト「IoTivity」を立ち上げた。IoTivityを調べることで、OICの意図も垣間見える。 - トヨタ、インテル、NTTなど7社が自動車エッジコンピューティングの団体を創設
インテル、エリクソン、デンソー、トヨタ自動車、トヨタIT開発センター、NTT、NTTドコモの7社は、自動車ビッグデータ向けネットワーク基盤とコンピューティング基盤の構築を目的とする「Automotive Edge Computing Consortium(AECC)」の創設に向けた活動を開始する。 - インテルとPFNが協業、「Chainer」のパフォーマンスを大幅に向上へ
Preferred Networksが、同社のディープラーニング向けオープンソースフレームワーク「Chainer」の開発で、インテルと協業すると発表。インテルの汎用インフラ上で、Chainerのパフォーマンスを大幅に向上させるのが目的だ。 - 「VxWorks」がリアルタイム分析エンジン搭載、エッジコンピューティングに対応
ウインドリバーは、組み込みOS「VxWorks」の新機能となるリアルタイム分析エンジン「AXON Predict Analytics」を発表。2017年8月末に正式リリースするVxWorksの新バージョンのオプションとして提供する。 - IoTエンドデバイス向けRTOSをオープンソースで、プロジェクト「Zephyr」
The Linux FoundationがIoTデバイス向けのRTOS開発プロジェクト「Zephyr Project」を発表した。インテルやNXP、シノプシスらが既に賛同、オープンソースで“小さなRTOS”の開発を進める。