IoTエッジコンピューティング向けの組み込み用PC:FAニュース
コンテックは、IoTエッジコンピューティング向けの組み込み用ボックスコンピュータ「BX-825」シリーズを発売した。ホワイトリスト型セキュリティ対策ソフト「McAfee Security for CONTEC」を標準搭載し、ゼロデイ攻撃からPCを保護する。
コンテックは2018年3月20日、IoT(モノのインターネット)エッジコンピューティング向けの組み込み用ボックスコンピュータ「BX-825」シリーズを発売した。価格はオープンとなる。
BX-825は、クアッドコアのインテルAtomプロセッサを搭載する。3つのGビットLANポートを備え、工場内のフィールドバスなど、異なるネットワーク階層を相互接続するIoTゲートウェイ用途に適している。安全規格(CE、CB、UL、CCC、BSMI、KC)に適合し、輸出用装置の組み込みPCをBX-825で統一することで、開発運用コストを抑えることができる。
また、4カ国語(日英中韓)対応の「64bit版 Windows 10 IoT Enterprise」と、ホワイトリスト型セキュリティ対策ソフト「McAfee Security for CONTEC」を標準で搭載。不正なプログラムの実行を阻止し、対策方法や修正プログラムが提供される以前のゼロデイ攻撃やマルウェアから組み込みPCを保護する。「Microsoft Azure IoT Hub」との接続テストに合格しており、「Azure IoT Edge SDK」での動作も確認済みだ。
他に、低消費電力プラットフォームの「インテル AtomプロセッサE3845」を採用し、省エネルギー化を図った。対応温度範囲が広く、0〜55℃で安定して動作する。設計は放熱スリットとCPUファンをなくし、ストレージにSSDを採用した完全スピンドルレスのため、ホコリや異物の侵入を防ぐ。加えて、経年劣化する部品の使用を可能な限り抑えることで、保守点検業務の負担を軽減する。
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