ALMとPLMの統合により、製品とソフトの開発を同期できるソリューション:製造ITニュース
シーメンスPLMソフトウェアが、エレクトロニクス業界向けの新ソリューションを発表した。ALMとPLMの統合により、製品開発プロセスと並行して、製品を制御するソフトウェアも管理できる。
シーメンスPLMソフトウェアは2018年2月6日、エレクトロニクス業界向けの新ソリューションを発表した。ALM(Application Lifecycle Management:アプリケーションライフサイクル管理)とPLM(Product Lifecycle Management:製品ライフサイクル管理)双方の技術を統合したもので、これまでの製品開発プロセスと並行して、製品を制御するソフトウェアも管理できる。
同ソリューションを活用することで、ソフトウェアとハードウェアのエンジニアが1つのチームで作業できる環境が構築できる。エンジニアはALMとPLMを統合したワークフローにリアルタイムで接続しながら、使い慣れた開発ツールを使って作業できるため、ユーザーエクスペリエンスが統一される。
ALM側で作成し、試験したソフトウェアコンポーネントを部品表(BOM)で閲覧可能になるなど、製品開発分野全体の可視化が向上する。また、要件作成からテストケース、欠陥管理まで、製品ライフサイクルの全ての局面でトレーサビリティーと透明性が確保できる。
これらの機能により、IoT(モノのインターネット)製品のセキュリティやプライバシー管理など、スマートコネクテッド製品の開発において消費者の要求に応えるための課題解決に役立つ。また、アジャイル開発のように迅速なソフトウェア開発手法に後れを取ることなく、試験プロセスを加速させたい品質管理部門のニーズにも対応する。
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