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都内で「相乗りタクシー」の実証実験を開始、スマホアプリから利用可能モビリティサービス

国土交通省と東京ハイヤー・タクシー協会は、東京23区と武蔵野市、三鷹市を対象に、2018年1月22日から「相乗りタクシー」実証実験を開始する。大和自動車グループ4社から649台と、日本交通グループ11社から300台が参加する。スマートフォンアプリから利用できる。

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 国土交通省と東京ハイヤー・タクシー協会は2018年1月18日、「相乗りタクシー」実証実験に関する記者会見を開催した。同実証実験は東京23区と武蔵野市、三鷹市で、2018年1月22日から開始。大和自動車グループ4社から649台と、日本交通グループ11社から300台が参加する。

 相乗りタクシーは文字通り、タクシー利用者の相乗りを可能にするサービスのことで、今回の実証実験ではスマートフォンのアプリを用いて同乗者のマッチングと配車を実施できるようにする。ひとまずは最小限の機能でスタートし、マッチングの成立情報のデータや利用者アンケート結果などを参考に、問題点を抽出したり、利用者のニーズを探ったりなどしていく。

 想定される利用シーンは以下としている。

  • 終電後の深夜帰宅時
  • 朝の通勤時間帯
  • 大きなイベントの開催時
  • 空港へのアクセス
  • 塾や病院への送迎

 利用客が集中し、車両数がショートしてしまう場合の施策としても有効だとしている。

 利用者はまず配車アプリに表示される地図で乗車位置と降車位置、乗車条件などを指定し、利用規約にも同意する。アプリ側は利用者から指定された条件に基づき、同じ方向に向かい、かつ条件が合う利用者を探索し、マッチングさせる。運賃は同乗者と折半する形で自動算出されて、かつ乗車前に確認でき、クレジットカードでの決済となる。マッチングが成立しなければキャンセルとなり、通常のタクシー配車が利用できるが利用料金は通常通りとなる。

 大和自動車グループと日本交通グループはそれぞれでスマートフォン向けアプリを用意する。「配車アプリ上で乗降車地を設定した利用者同士をマッチングし相乗り運送する」「マッチング成功なら利用者は割安にタクシーを利用可能」考え方自体は同じだが、細かい条件設定や仕様などがそれぞれで若干異なっている。

 大和自動車グループはアプリ開発をカーエレクトロニクスメーカーであるデンソーテンの子会社、デンソーテン販売に依頼した。2017年11月からデンソー傘下になったことで富士通テンから社名変更したデンソーテンだが、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転技術、電子基盤技術の開発力を強化すると宣言していた。アプリの名前は「大和自動車交通タクシー配車」。大和自動車は最大3名までの相乗りを受け付ける。


大和自動車グループによる実証実験概要(出典:デンソーテン販売)

マッチングまでの流れ1(出典:デンソーテン販売)

マッチングまでの流れ2(出典:デンソーテン販売)

 日本交通グループは同社子会社でIT部門であるJapanTaxiにアプリ開発を依頼した。これまでも、タクシーを生かした新しいモビリティサービスに向け、さまざまなハードウェアやソフトウェアの開発に取り組んできた。これまでは全国のタクシーを対象とする配車アプリ「全国タクシー」を提供してきたが、さらに「相乗りタクシー」が追加となる。日本交通のサービスは最大2名までの相乗りとなる。


日本交通グループが提供するアプリ2種(出典:JapanTaxi)

相乗りのルートと金額のイメージ(出典:JapanTaxi)

利用者の指定からマッチングまでの流れ(出典:JapanTaxi)

 一般社団法人の東京ハイヤー・タクシー協会 会長 川鍋一朗氏は、「これまでも初乗り運賃の値下げ、事前確定運賃といったタクシー運賃に関する施策を実施してきた。事前確定運賃の施策では20〜30代の利用者が多く、従来の利用者とは異なる新規の利用者を開拓できた。今回の実証実験でも20〜30代の利用者を取り込めると期待している」と述べた。

実社会への責任と安全性の確保


東京ハイヤー・タクシー協会 会長 川鍋一朗氏

 今回の相乗りタクシーと関連するサービスとして「ライドシェア」がある。UberやLyftなどが海外で展開するライドシェアはタクシーやハイヤーだけではなく、あらかじめ登録された一般車両もマッチングの対象になっていることが特徴だ(日本のUberはタクシーやハイヤーのみ)。今、世界各国でその活用が広がってきている。将来は、自動運転技術との連携サービスも期待されている。

 日本においては営業資格のない自家用でのタクシー営業(俗にいう「白タク」行為)が法律で禁止されており、見知らぬ他人と同乗することに対する安全性への懸念などから、そのサービスに対して否定的な意見も聞こえてくる。

 GoogleやAmazonなどインターネット発のプラットフォーマーが提供するサービスは実社会との結び付きがどんどん強くなっており、ライドシェアのサービスもそんなインターネット時代のさなかに生まれたサービスの1つである。また、インターネット上のサービスは従来、実社会において問題や事故について責任を負わないスタンスだった。

 川鍋氏は、「プラットフォーマーが実社会における社会的責任を負うべき段階にきている。法律もその実情に追い付きつつある」と述べ、「日本においては安心安全をベースに、徹底的にIT武装することが大事。利便性や安さのために安全性を犠牲にしてはならない」と強調した。

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