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48Vマイルドハイブリッド車を四輪駆動にする「eHUB」、後輪側のブレーキ回生も:東京モーターショー 2017
NTNは、「第45回東京モーターショー 2017」において、48Vマイルドハイブリッドシステムに対応するモータージェネレーター機能付きのハブベアリング「eHUB」を展示した。
NTNは、「第45回東京モーターショー 2017」(東京ビッグサイト、プレスデー:2017年10月25〜26日、一般公開日:10月28日〜11月5日)において、48Vマイルドハイブリッドシステムに対応するモータージェネレーター機能付きのハブベアリング「eHUB」を展示した。
eHUBは、FF(前輪駆動)車の場合に非駆動輪となる後輪に組み込んで、モーターで駆動アシストしてエンジン負荷を軽減したり、減速エネルギーを電力回生したりするためのシステムである。モーターの最大出力は2輪分で20kWとそれほど大きくはないため、本格的な四輪駆動が可能になるわけではないものの「雪道などすべりやすい路面での車両姿勢の安定制御や、モーター出力によるクリープ走行などであれば十分な出力だ」(NTNの説明員)という。
eHUBとの組み合わせに最適としているのが、ドイツの自動車メーカーが中心になって推進している48Vマイルドハイブリッドシステムだ。「eHUBは、48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載するFF車を、機能は限定的だが四輪駆動車にすることができ、後輪のブレーキによる減速エネルギーの回生も可能にする。その上で、現行の足回りの設計を変更することなく組み込めるサイズになっている」(同説明員)。
なお、eHUBの採用による燃費改善の目安は、eHUB単体で10%、48Vマイルドハイブリッドシステムとの組み合わせで25%としている。
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