スズキが予防安全技術を全車展開、新型「スペーシア」や小型車版「ハスラー」も:東京モーターショー 2017
スズキは、「第45回東京モーターショー 2017」のプレスブリーフィングにおいて、予防安全技術「スズキセーフティサポート」を全車に展開していく方針を打ち出した。間もなく発売の新型「スペーシア」や小型車版「ハスラー」といわれる「XBEE」にも、新たな予防安全機能が多数採用される。
スズキは2017年10月25日、「第45回東京モーターショー 2017」(プレスデー:10月25〜26日、一般公開日:10月28日〜11月5日)のプレスブリーフィングにおいて、3台のコンセプトカーを初公開するとともに、予防安全技術「スズキセーフティサポート」を全車に展開していく方針を打ち出した。
同社社長の鈴木俊宏氏は「当社は、今後の技術開発の方向性として、五感に伝わる、使いやすさを極める『もっと気持ちよく』、エネルギーや時間のムダをなくす『もっとスマートに』、ヒヤリを防ぎゆったりと安心できる『もっと安心・安全に』という3つの取り組みを掲げた。そして、お客さまに安心して楽しくクルマに乗っていただくため、予防安全技術であるスズキセーフティサポートを軽自動車から小型車まで幅広く展開していく」と語る。
スズキは2020年に創立100周年を迎える。今回初公開した未来のコンパクトSUV「e-SURVIVOR(イー・サバイバー)」は、次の100年に向けて同社が提案するEV(電気自動車)のコンパクトSUVとなる。
e-SURVIVORが未来のクルマであるのに対し、残り2台のコンセプトカーである「スペーシア コンセプト」と「XBEE(クロスビー)」は「間もなく皆さまにお届けできる」(鈴木氏)という、販売間近のクルマだ。
新型「スペーシア」とみられるスペーシア コンセプトは、後退時ブレーキサポートやフロントガラス投影式ヘッドアップディスプレイ、標識認識機能など最新の予防安全技術が採用される。
軽SUV「ハスラー」を小型車に仕立てた「XBEE」は、排気量1l(リットル)の直噴ターボエンジンを搭載し、スペーシア コンセプトと同様の予防安全技術を採用するという。
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