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新型「スイフト」の「デュアルセンサーブレーキ」、実はトリプルセンサー安全システム(1/2 ページ)

スズキは、コンパクトカー「スイフト」を全面改良して発表した。先代モデルまでのスイフトらしさを残しながらデザインを刷新するとともに、プラットフォームや足回りなど車両全体で軽量化を図り、車両重量は先代モデルより120kg軽い840kgとした。

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フルモデルチェンジした「スイフト」
フルモデルチェンジした「スイフト」(クリックして拡大)

 スズキは2016年12月27日、コンパクトカー「スイフト」を全面改良して発表した。先代モデルまでのスイフトらしさを残しながらデザインを刷新するとともに、プラットフォームや足回りなど車両全体で軽量化を図り、車両重量は先代モデルより120kg軽い840kgとした。

 排気量1.2l(リットル)の自然吸気エンジンを搭載するグレードには、マイルドハイブリッドシステムも設定しており、5速MTもしくはCVTと組み合わせる。同1.0lの直噴ターボエンジンのグレードは6速ATのみとなる。メーカー小売希望価格は134万円から。JC08モード燃費はマイルドハイブリッドグレードで27.4km/l。月間販売目標台数は3000台。

トヨタと同じ、あのセンサー

ステレオカメラではない新しい衝突被害軽減システムを設定した
ステレオカメラではない新しい衝突被害軽減システムを設定した(クリックして拡大)

 今回、スズキ初の装備として単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減システム「デュアルセンサーブレーキサポート」を採用した。

 センサーのサプライヤはContinental(コンチネンタル)で、ハードウェアはトヨタ自動車の衝突被害軽減システム「Toyota Safety Sense C」と同じだ。ソフトウェアは異なり、Toyota Safety Sense Cの自動ブレーキは歩行者に対応していないが、スズキのシステムは対歩行者でも自動ブレーキが作動する。

 スズキは既に、ステレオカメラを使用した「デュアルカメラブレーキサポート」で歩行者対応の自動ブレーキを搭載している。デュアルカメラブレーキサポートとの違いは、ハイビームアシスト機能に対応したことだ。現状でスズキが採用しているステレオカメラでは、ハイビームアシスト機能の実現が難しかった。同機能はスズキとしては初採用となる。

 デュアルセンサーブレーキサポートのパッケージには、ミリ波レーダーを使用したアダプティブクルーズコントロールも設定される。ミリ波レーダーはアダプティブクルーズコントロール専用であり、自動ブレーキには使用しないが、パッケージとしては“トリプルセンサー”になる。

 なお、スズキのミリ波レーダーを用いた予防安全システムといえば「レーダーブレーキサポートII」がある。2016年3月発売の「バレーノ」に搭載したレーダーブレーキサポートIIでは、アダプティブクルーズコントロール機能も利用できるようになっており、スイフトのミリ波レーダーはこの機能に絞って横展開した格好だ。

313 クルーズコントロールはミリ波レーダーで先行車両との距離を検知して行う。ミリ波レーダーは自動ブレーキには使っていない(クリックして拡大)

 デュアルセンサーブレーキサポートは、ハイビームアシスト機能を除くと、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能などデュアルカメラブレーキサポートと同等だ。自動ブレーキの作動条件もそん色ない。今後、デュアルセンサーブレーキサポートとデュアルカメラブレーキサポートをどのように使い分けていくかは、モデル切り替えごとに検討するとしている。

スイフトらしさを継承しつつ新しくするには

 外観のデザインは、歴代モデルのスイフトらしさを引き継ぎながら、フロントマスクを大きく変えた。スイフトらしさの1つが、ピラーを黒くすることで窓と一体化させ、ルーフが浮いたように見えるデザインだ。横から見たショルダーラインも特徴として残している。

111214 スイフトらしさを残しつつ、デザインを進化させた(左、中央)。新色2種類も追加した(右)(クリックして拡大)
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