マツダの「魂動」を表現した香水は「削ぎ落とした先の凝縮された興奮」:車両デザイン
マツダは、デザインテーマ「魂動」を表現した香水「SOUL of MOTION」を資生堂と共同で開発したと発表した。2017年10月27日に同社Webサイトで発売する。価格(税込)は1万5000円で、1150個の限定販売となる。
マツダは2017年10月20日、デザインテーマ「魂動」を表現した香水「SOUL of MOTION」を資生堂と共同で開発したと発表した。同年10月27日に同社Webサイトで発売する。価格(税込)は1万5000円で、1150個の限定販売となる。
香水のSOUL of MOTIONは、生命感をカタチにするという魂動のテーマを、香りとボトルデザインで表現することに挑戦したアート作品である。資生堂とマツダのデザインチームが共同で企画を練り「“香りを芸術まで高めたい”という資生堂の初代社長から受け継がれる精神と“クルマはアート”とするマツダデザインの志が共鳴したことにより誕生した」(マツダ)という。
クリエイティブコンセプトは「emotional simplicity(削ぎ落とした先の凝縮された興奮)」だ。「静寂の中に凛とした佇まいと毅然とした品格を漂わせる香りは、核となるウッディ、ローズ、レザーをベースに魂動を象徴する独自のエッセンスを配合している」(マツダ)。また、トップにライムやカシスの香りを調合することで心地よい金属感を演出、クルマらしさやスピード感を表現したとする。
ボトルデザインは、魂動デザインで追求する「削ぎ落とすことで、研ぎ澄まされた美に到達する」という日本の美意識から着想した。緊張感のあるエッジから流れるような曲面へつながり、つぎ目のないオーバーキャップ、内側から輝きを放つような透明感のあるガラス、容器を取り出す所作に至るまで美しいデザインを実現した。
マツダのデザインチームは、自動車以外の分野に魂動デザインを展開することに積極的だ。2013年3月、魂動デザインを代表するボディーカラーである「ソウルレッドプレミアムメタリック」を、広島東洋カープのヘルメット向けの特別色として開発。
2014年7月には、マツダのデザイン本部が監修し、魂動デザインの車両を際立たせる「新世代店舗」を発表している。
また2015年4月には、イタリアのミラノで開催したイベント向けに「魂動デザイン」の自転車やソファ、伝統工芸などのアートワークを発表している。
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