コーディングなしでAI開発ができるAI基盤を実用化:製造ITニュース
NTTデータ イントラマートは、コーディングなしでAIを組み込んだ業務アプリケーションを開発できる、intra-mart AI基盤を実用化した。2018年度の製品化を目標としている。
NTTデータ イントラマートは2017年9月27日、コーディングなしでAI(人工知能)を組み込んだ業務アプリケーションを開発できる、intra-mart AI基盤を実用化したと発表した。2018年度の製品化を目標としている。
このAI基盤は、コーディングすることなくAI開発ができる。ビジュアルな定義によって導入も容易だ。また、AIが学習したモデルを同社のIoT(モノのインターネット)基盤や業務ロジック作成ツール(IM-LogicDesigner)とシームレスに連携して呼び出すことができる。
今後、PoC(Proof of Concept:概念実証)での検証を通じて精度を高めていく。併せて、深層学習によるOCRやNLC(Natural Language Classifier:自然言語分類)、NTTグループのAIを活用した取り組み「corevo」と連携した音声認識や音声合成を基盤に組み込む予定だ。こうしたノウハウを集積した上で、2018年度にパートナー利用もできるよう製品化を目指す。同社が提供する製品やサービスとAI技術を連携させることで、より高精度で効果的なインテリジェントシステムが構築できる。
同社は、業務ロジック作成ツールやIoT基盤などの製品群により、業務のオートメーション化に取り組んできた。近年、AI技術の高度化によって、経験や勘など人の判断が中心となる業務プロセスにもインテリジェント化が求められており、AI基盤の実用化を開始した。
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