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第4次産業革命の真の幕開けとなる2017年、カギを握るIoTプラットフォームMONOist 2017年展望(1/3 ページ)

2016年は製造業におけるIoT活用が具体的なものとして進展した1年となったが、2017年もその流れはとどまることはない。実導入や実活用に向けた本格的な動きが広がる中で2016年に注目を集めたのが、IoTを活用する基盤「IoTプラットフォーム」である。さまざまな解釈、さまざまなレイヤーのIoTプラットフォームが乱立する中、2017年はIoT基盤の整理が進む1年となる。

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 IoT(モノのインターネット)を活用した第4次産業革命の動きは、2016年は一気に具体的なものとして広がりを見せた。特に製造業は、ドイツの「インダストリー4.0」の動きなどを受け、多くの産業の中でも特に早くから対応する動きを示してきた。スマート工場やサービタイゼーション(製造業のサービス化)の実現に向け、既に実証実験は各地で行われており、実際の成果が数多く生まれつつある。

 ただ、こうした動きの中で本格的に導入や活用の幅を広げるのに障害となっているのが異種システム間、異種組織間、異種データ間の連携である。IoTは、従来は人が仲介して情報を取得しそれを分析して活用していたのに対し、モノにデータの取得機能と通信機能を持たせることで、モノからの情報と人からの情報を組み合わせて、一元的な情報とすることで従来は得られなかった知見を得られる仕組みである。この仕組みを活用することで、末端の機器やデバイスなどが「自律的な」行動を行えるようになる。そのため、人間が従来行っていた作業の多くを代替できるようになるというのが、目指す世界だ。IoTのキーワードが「つながる」になる理由である。

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IoT活用の基本的な仕組みとなる「CPS(サイバーフィジカルシステム)」(クリックで拡大)出典:MONOist編集部で作成

IoTを活用するための壁

 こうした仕組みの構築は言葉にするほど簡単なものではない。IoTの効果を実現するには必要な情報を取得するセンサーデバイスとこれらのデータを送る通信機能、送ったデータを収集し保存するデータストレージ、集めたデータを処理する演算能力を持ったプロセッサなどがハードウェアとして最低限必要となる。

 これらのIoTエッジデバイスから生み出されるデータは、個々の現場に最適化されたものであり、それぞれを組み合わせて活用できるように想定されていない。機器やシステムに導入されているアプリケーションソフトウェアも連携を想定したものではなく、データを一元化して活用する場合はデータの変換などが必要となる。さらに、こうしたデータを一元的に分析や解析するためのビッグデータ分析専門のソフトウェアやアプリケーションも必要だ。

 また、ビッグデータ分析の仕組みは、データの相関性を読み解くことやパターン化することは得意だが、それが実際に現場レベルでどう役立つのか、というのは個々の業界や現場のノウハウを組み合わせて考えなければならない。これらは現場とIT部門などが協力する新たな枠組みを作らなければ不可能である。

 IoT活用の第一段階とされている「見える化」だけを考えても、これだけの仕組みを今ある設備に組み込むことが必要になる。現実的には、この前段階で「そもそもどういうことをやりたいのか」や「求める結果を得るためにはどの機器のどの部分にどういうセンサーを取り付けるべきか」ということなどでつまづくケースも多い。IoTを活用したいユーザー企業だけで、これらの仕組みを最初から新たに作り上げるのは一部の大企業を除くと不可能であるのが現実だ※)

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IoTによる「接続機能を持つスマート製品」の機能の発展の段階 出典:PTC

※)関連記事:マイケル・ポーターが語る、IoT時代に取り残される“人”の存在

 そこで注目されるのがIoTプラットフォームである。IoTプラットフォームはこれらのIoTを活用するのに必要なシステムやハードウェア、ソフトウェア、ノウハウなどを組み合わせ、IoT導入を容易にする仕組みである。

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