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高速/軽量で自動車制御にも実装できる人工知能アルゴリズムを提供開始:人工知能ニュース
AZAPAは、エイシングが開発した人工知能アルゴリズム「DBT」を活用したソリューションとサービスの提供を開始した。自動車制御の他、家電や医療関連の制御分野での販売を目指す。
AZAPAは2017年8月30日、AI(人工知能)技術の研究/開発を行うエイシングと協業し、AIアルゴリズム「DBT(Deep Binary Tree)」を活用したソリューションとサービスの提供を開始した。自動車制御の他、家電や医療関連の制御分野に向けて販売を進め、初年度で1億円程度の売り上げを目指す。
エイシングが開発するDBT技術は、機械制御に適した機械学習アルゴリズムとなる。リアルタイム性に優れ、軽量で高速な実装が可能だ。また、学習に際し、人手によるパラメータ調整が不要となっている。従来の深層学習では、学習データの精度が開発者の能力に依存し、外乱影響に動的に反応できるチューニングはできないなどの課題があったが、DBT技術ではメンテナンス・フリーで高精度な学習ができ、動的な追加学習も行える。
今回提供するのは、月額サービスの「DBT SaaS」と委託サービスの「DBTコンサルティング」。利用ケースとして、予測したいデータを多次元の相関因子から成る空間データから推定していく予測制御、多次元の実験データによる適合マップの自動生成や制御パラメータの自動適合、相関性のあるデータの影響因子の解析などを想定している。
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