人工知能脅威論は何が間違っているのか
AI(人工知能)の進化が止まりません。つい先日も、グーグル(Google)の「AlphaGo」が囲碁のチャンピオンに完勝しました。国内でも将棋の電王戦で、コンピュータが名人に勝利を収めています。
こういったAIの進化に対して「今までの人間の仕事を奪う」「2045年には技術特異点(シンギュラリティ)を迎えて人間を支配するようになる」といった意見も聞かれます。いわゆるAI脅威論です。
このAI脅威論を明確に否定しているのが「機械との競争」や「ザ・セカンド・マシン・エイジ(第2の機械時代)」などの著書で知られる、マサチューセッツ工科大学 スローン経営大学院教授のエリック・ブリニョルフソン(Erik Brynjolfsson)氏です。同氏は、PTCの年次ユーザーカンファレンス「LIVEWORX 2017」で「The Second Wave of the Second Machine Age(第2の機械時代の第2の波)」と題した講演を行い「AIは脅威ではない」と強調しました。
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