三菱自動車のAIアシスタント「リサ」、表情や声からドライバーを理解:人とくるまのテクノロジー展 2017
三菱自動車は「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2017」において、AI(人工知能)パーソナルアシスタント「RISA」を紹介した。
三菱自動車は「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2017」(2017年5月24〜26日、パシフィコ横浜)において、AI(人工知能)パーソナルアシスタント「RISA」を紹介した。
英語版は米国シリコンバレーの複数の企業と、日本語版はソフトバンクグループやベンチャー企業のAGIと開発を進めている。三菱自動車は英語圏の売り上げが多いため、英語版の市場投入が先行する計画だが、製品化時期は未定。
声や表情からドライバーのことを推測する
AI技術を使って自然言語処理や画像認識を行う。処理する対象ごとに異なるAI技術を使う。ドライバーの状態を監視するカメラから得た画像を基に、表情や頭部の動きからドライバーの状態を把握する。眠気や注意力、認知レベルを推定するだけでなく、ドライバーの感情や意図も認識させる。
声から感情を認識する技術も盛り込む。また、「こわばった表情で急ブレーキを踏む」といった状況で、AI技術で認識したドライバーの感情とクルマの操作をひも付けて、ドライバー本人に対する理解を深める。
音声認識は、クラウド側のAIと車載情報機器に組み込んだAIの2つで行う。両方を組み合わせることにより、通信が不安定な環境でも音声認識機能を利用できる。また、クラウド側のAIは三菱自動車の各車両から集まる会話情報を基に学習してアルゴリズムを改良する。クラウド側のAIの学習成果は車載情報機器に組み込んだAIに反映し、継続して精度を向上する。
AIパーソナルアシスタントは、車載情報機器に内蔵するか小型のロボットを車内に設置することで使えるようにし、ソフトバンクの子会社であるcocoro SBの技術で感情を持たせる。cocoro SBのAI技術「感情エンジン」は、ホンダや川崎重工も採用している。
会場では、車載のAIパーソナルアシスタントがドライバーの自宅にあるパーソナルロボット「Pepper」と連携し、ドライバーと家族が連絡を取り合う様子も紹介した。
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