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ルネサスの「e-AI」が切り開く組み込みAIの未来、電池レス動作も可能に製造業×IoT キーマンインタビュー(3/3 ページ)

ルネサス エレクトロニクスは、安価なマイコンにもAIを組み込める技術「e-AI」を発表した。同社 執行役員常務 兼 第二ソリューション事業本部本部長の横田善和氏に、e-AI投入の狙い、製品開発に適用する次世代技術などについて聞いた。

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車載事業と異なるAI実装のアプローチ

ルネサスの横田氏
ルネサスの横田氏

MONOist AIの適用という意味では、ルネサスの汎用事業、車載事業、ともに重視しているかと思います。ただし、汎用事業からのアプローチがe-AIやDRPなのに対して、車載事業はSoCに集積した演算処理ユニット「IMP-X5」を用いる方針になっています。

横田氏 AIを組み込んでいくという考え方は、汎用事業も車載事業も同じだ。ただし実装の手法が異なる。車載事業は、AIの用途が画像認識中心なのでそれに最適な演算処理ユニットであるIMP-X5を用いている。一方、汎用事業では、画像認識にとどまらないより広範なAI技術に対応できなければならない。だからこそ、演算処理を汎用的に実行できるCPUを使うe-AIや、画像認識に用いられる畳み込みニューラルネットワーク(CNN)だけでなく、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)などにも対応できるDRPを使う。

MONOist 将来技術として、組み込み機器でもディープラーニングの学習を行えるようなプロセッサが開発されています。こういった技術への取り組み姿勢について聞かせてください。

横田氏 e-AIは“組み込みAI”をうたっているが、あくまでディープラーニングの学習結果となる推論の実行をマイコンで行えるようにするものだ。e-AIで学習ができるわけではない。AIの「学習」と「推論」は切り分けておく必要がある。とはいえ、当社としても、学習を行える組み込みAIに向けたチャレンジも検討している。

MONOist IoT活用で重視されるセキュリティではどのような取り組みを進めていますか。

横田氏 IoTデバイスやIoTゲートウェイといったエンドポイントの組み込みセキュリティを担保するソリューションを用意している。これに加えて、セコム、セコムトラストシステムズとの間で、IoT技術を利用したサービス提供とIoT機器間を安全に連携するためのセキュリティ基盤の開発で協業することを発表した。

 IoT活用でクラウドなどにつなげることは当然だが、当社は一般的なICTセキュリティについて専門家とはいえない。セコム、セコムトラストシステムズとの間では、組み込みセキュリティとICTセキュリティという互いの得意な技術で補完しあえるので、まさにWIN-WINの協業になる。

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