現場ニーズに即したIoT構築を支援するDIY型IoT開発環境を提供開始:製造業IoT
インフォテリアとCerevoは、インフォテリアのIoTプラットフォーム「Platio」とCerevoのBluetoothモジュール「BlueNinja」を組み合わせたIoT開発環境の提供を開始した。企業それぞれの現場ニーズに合わせたIoT環境の構築が容易になる。
インフォテリアとCerevoは2017年4月18日、同社のIoT(モノのインターネット)プラットフォーム「Platio」とCerevoのBluetoothモジュール「BlueNinja」を組み合わせたIoT開発環境の提供を開始した。両社が2016年10月に発表した協業を受けての取り組みとなる。
今回提供するIoT開発環境は、Platioの対応機器としてBlueNinjaの設定を追加し、PlatioからワンクリックでBlueNinjaに接続できる。IoT機器と対応ソフトウェアの両方を連携させたカスタム開発が可能となり、企業がそれぞれの現場ニーズに即したIoT環境をDIY型で簡単に構築できる。
Platioは、プログラミング知識のいらないテンプレート型のIoT構築用プラットフォームだ。テンプレートを用いてIoTアプリを作成すると、連動してクラウド上にサーバ側プログラムやデータベースが自動生成され、アプリ配布・更新が可能となる。
BlueNinjaはIoT機器の試作・量産向け開発モジュールで、Bluetooth Low Energyと「ARM Cortex-M4F」コア内蔵のSoC「TZ1001」を採用している。9軸センサー(加速度、角速度、地磁気)、気圧センサー、リチウムイオン電池の充電・放電回路を搭載する。
両社は今後、BlueNinjaとPlatioを利用したIoT開発の推進やコンサルティングに注力する考えを示している。
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