ノンプログラミングでIoTアプリを開発できる、DIY型のIoT開発も可能に:製造業IoT(1/3 ページ)
インフォテリアが、IoTソフトウェア基盤事業に参入する。第1弾製品となるIoTアプリをノンプログラマブルで開発/配布できる「Platio」を発表するとともに、Platioを用いた「DIY型IoT」開発環境の構築を目的にハードウェアベンチャーのCerevoとも協業した。
インフォテリアは2016年10月27日、本社(東京都品川区)で会見を開き、IoT(モノのインターネット)ソフトウェア基盤事業への参入について説明した。第1弾製品となるIoTアプリをノンプログラマブルで開発/配布できる「Platio(プラティオ)」と、Platioを用いた「DIY型IoT」開発環境の構築を目的にハードウェアベンチャー・Cerevoとの協業を発表。加えて、同年11月1日に開設する、インフォテリアが入居するNTビルの1階全フロアを使ったIoT機器の展示/試用スペース「IoT Future Lab.(略称:イフラボ)」を報道陣に公開した。
インフォテリアはXML技術を中核に、データ連携ミドルウェア「ASTERIA」やモバイルコンテンツ管理システム「Handbook」などを展開している。同社社長の平野洋一郎氏は「これらに次ぐ3本目の柱として期待しているのが、今回発表するIoT関連の製品だ」と語る。
現在、ITベンダーや製造業、ベンチャーなどからさまざまな“IoTプラットフォーム”が発表されている。「さまざまな領域や技術分野にわたって、今やIoTプラットフォーム花盛りと言っていい。しかし当社は、自社の強みを生かせる領域をはっきりと打ち出していきたい。それはアプリ開発とデータ連携という2つの領域だ」(平野氏)という。
今回発表した第1弾製品のPlatioはアプリ開発の領域をカバーする。これに対してデータ連携の領域を対象とするのが、現在開発中の「Gravity(コードネーム)」だ。平野氏は、「ときにIoTとM2M(Machine to Machine)は同義で語られることがある。当社は、システムとモノをつなぐGravityはM2M向けと考えている。しかしPlatioは、IoTではあるがM2Mではない。モノと人をつなぐM2P(Machine to Person)向けの製品と位置付けている」と強調する。
M2Pとは、人が情報を獲得、精査、共有する業務を支援することがイメージされている。より具体的にいえば、IoTの早期活用を目指す際に必ずと言っていいほど用いられている、スマートフォンやタブレット端末、それらのアプリ、Bluetooth Low Energy(BLE)通信対応センサーの組み合わせによるデータや業務の見える化を想定している。スマートフォンやタブレット端末という、人が利用するデバイスの存在が前提となっているからこそのM2Pというわけだ。「2020年にIoTが総計約450億個に達するという試算がある。Bluetooth搭載デバイスは、この約3分の1に当たる140億個まで成長するとみられており、それはそのままPlatioが対象とするM2Pの市場規模となる」(平野氏)としている。
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