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歯ぐきを人肌に暖めるマイクロヒーター、面の温度分布を測れるサーミスターMEDTEC Japan 2017

村田製作所は、「MEDTEC Japan 2017」において、“ムラタのサーマルソリューション”をうたい、同社製サーミスターを用いた医療器具への適用事例を紹介した。

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 村田製作所は、医療機器設計/製造の展示会「MEDTEC Japan 2017」(2017年4月19〜21日、東京ビッグサイト)において、“ムラタのサーマルソリューション”をうたい、同社製サーミスターを用いた医療器具への適用事例を紹介した。

 展示は3つあり、ヒーター用途が1つ、温度センサー用途が2つという構成になっていた。ヒーター用途では、大木工藝の歯ぐき専用ツール「Caracol(カラコル)」への採用例を示した。カラコルは、先端にあるカーボン部を通して歯ぐきを人肌レベルの温度に暖める器具だ。歯ぐきの暖めと気持ちいい刺激で、歯ぐきを清潔に保つとともに癒やしも得られるという。

大木工藝の歯ぐき専用ツール「カラコル」
大木工藝の歯ぐき専用ツール「カラコル」の歯ぐき暖め部の内部構造(左)。赤丸で示したカーボン部を通して歯ぐきを人肌レベルの温度に暖める(右)(クリックで拡大)

 先端部には、1608サイズの樹脂パッケージに収めたマイクロヒーター3個と、温度センサーとなるNTCサーミスター1個が組み込まれている。

 温度センサー用途では、開発中の温度分布測定用シート型NTCサーミスターアレイを披露した。PETフィルムなど柔軟なシート上に、1005サイズのNTCサーミスターを10×10の100個並べており、温度分布を素早く精度よく測定できるという。

開発中の温度分布測定用シート型NTCサーミスターアレイ温度分布測定の様子 開発中の温度分布測定用シート型NTCサーミスターアレイ(左)と温度分布測定の様子(右)(クリックで拡大)

 もう1つの温度センサー用途の展示は、1608サイズの絶縁パッケージ入りNTCサーミスターになる。医療機器やウェアラブル機器などの温度検知部は、人肌と接する部分を金属にして熱伝導を高めていることが多い。しかし、その金属部につながる温度センサーは、金属部との間での絶縁を目的に樹脂基板を介して実装されているのが一般的だ。この場合、温度変化を応答性よく検知することは難しい。

 展示したNTCサーミスターは樹脂製の絶縁パッケージに入っているので、そのまま金属部に載せても絶縁は確保できる。これによって樹脂基板を挟まずに済むので、応答性の高い温度検知が可能になるという。

絶縁パッケージ入りNTCサーミスターの体感デモ絶縁パッケージ入りNTCサーミスターの体感デモ 絶縁パッケージ入りNTCサーミスターの体感デモの概要(左)。ディスプレイの赤線で示す通り、応答性の高い温度検知ができているのが分かる(右)(クリックで拡大)
MEDTEC Japan 2017
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