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サーボが生み出す“無重力”、ロボテックが作業支援ソリューションを提案:名古屋ものづくりワールド 2017
ロボテックは「第2回 名古屋ものづくりワールド」において、電動バランサー「Moon Lifter」をはじめとするサーボ技術による作業支援ソリューションを提案した。
ロボテックは「第2回 名古屋ものづくりワールド」(2017年4月12〜14日、名古屋ポートメッセ)において、同社が技術の核とするサーボ技術を生かした作業支援ソリューションを紹介した。
トルク測定機能付きサーボモーター技術
ロボテックは2015年にユニパルスから独立した、サーボモーター技術を活用した作業支援ソリューションを展開する企業である。サーボモーターは基本的に速度と位置を検出する仕組みを組み込んで、高精度で動作を制御できるようにしたモーターのことである。通常は位置と速度だけだが、ユニパルスはトルクを検出できるようにして、加重なども制御できることを特徴としている。
ロボテックはこのトルク測定機能付きのサーボモーター技術を活用することで、さまざまな応用商品を展開するために生まれた。この中で特に注目を集めた製品が「Moon Lifter」である。「Moon Lifter」はAC100V(ボルト)電源があれば稼働可能。力を感知して吊り上げをアシストし、重い荷物でも軽い荷物のように作業できる。
その他、ゴムボールやテニスボール、木のボールなどの違いが、遠隔で触覚として把握できる技術や、パラレルリンクロボットを使って、遠隔作業などを行えるようなソリューションを提案した。また、手伝えでの作業記憶なども可能。ブース説明員は「トルクまで制御できることで、位置だけでなく、押し付けるなど作業なども把握できるようになった。さまざまな作業を再現することが可能だ」と述べている。
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