大手IT企業がAIとIoTのノウハウを提供する専門組織を設立:製造マネジメントニュース
NTTデータは、IoT技術の活用が広がる状況に対応するため、アナリティクスやAI、エッジコンピューティング技術を備えた専門組織として「AI&IoTビジネス部」を設置した。
NTTデータは2017年3月1日、IoT(モノのインターネット)技術の活用が広がる状況に対応するため、アナリティクスやAI、エッジコンピューティング技術を備えた専門組織として「AI&IoTビジネス部」を設置したことを発表した。
同部門には、200人のデータアナリストやデータサイエンティスト、コンサルタントと1500人の組み込み技術開発者を配置する。同社およびグループ会社で培ってきた大規模トランザクション処理技術、組み込みソフトウェア開発技術、高度分析/AI技術活用力、コーディネート力など、AIおよびIoT関連の経験やノウハウを結集し、顧客に高い付加価値を提供する。
具体的には、製造業を中心としたエッジサイドからサーバサイド、またアナリティクス、ネットワークまで含めたIoTサービスを提供する。同社が車載デバイスやモバイルデバイスのサービス提供で培った、エッジサイドの組み込みソフトウェア開発実績やノウハウを活用し、顧客のIoT活用を幅広く支援する。
また、現在進めている製造業のスマートファクトリーやSCM、アフターサービス領域におけるIoTのPoCを具体的なIoTソリューションとして展開していく。将来的には、ライフサイエンス分野におけるIoTやAI活用のビジネス展開を目指すという。
AI関連では、同社のビッグデータ分析の実績や、NTTグループの「corevo」などのAI技術を用いてAIサービスを提供していく。さらに、顧客の状況に応じて適切な技術を組み合わせてサービス構築ができるように、業界別の方法論やデータ分析/予測のための機械学習フレームワーク、共通基盤プラットフォームを提供していく。
同社はAI&IoTビジネス部にて、2020年までにAIおよびIoT関連ビジネスの売り上げを500億円規模に拡大するとしている。
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