ニュース
パナソニックが監視カメラシステムを刷新、「IoT時代の新たな挑戦」:製造業IoT(2/2 ページ)
パナソニックが監視カメラシステムの新製品シリーズ「i-PRO EXTREME」を発表。会見では、同製品を扱うコネクティッドソリューションズ社やパナソニックシステムネットワークス セキュリティシステム事業部の役割、i-PRO EXTREMEをはじめとするセキュリティシステム製品の目指す方向性などについて説明した。
「国内監視カメラ市場のトップランナーとして走り続けたい」
i-PRO EXTREMEの製品コンセプトは「現在のパッシブなセキュリティシステムではない、アクティブなIoT情報活用ソリューション」(島田氏)である。監視カメラ側での情報の取得を、AI技術の活用により必要な情報を取捨選択した上で、それらの情報を活用してクラウド上でAIによるリアルタイムな解析を行う。
今回発表したi-PRO EXTREMEには、AIを活用した監視カメラや監視サービスは含まれていない。島田氏は「クラウドで全ては処理できないので、エッジ=監視カメラでの情報の取捨選択という前処理が必要になる。こういった分散処理については、監視カメラを利用する業界ごとに異なるワークフローに合わせてカスタマイズする必要があるだろう」と説明する。
またi-PRO EXTREMEは、IoTが“つながる”ことで生まれるサイバー攻撃や情報漏えいなどのセキュリティリスクにも対応している。シマンテックとの協業により、監視カメラとして「業界初」(パナソニック)となるデバイス証明書を搭載した。また、監視カメラからレコーダー、映像監視ソフトウェアまでの情報のやりとりを全て暗号化しており、米国連邦政府規格でFIP140-2Level1相当を確保しているという。
関連記事
- きっかけは「スマホショック」、パナソニックがIoTに舵を切る理由
IoTがもたらす革新は、製造業にどういう影響をもたらしているのだろうか。大手電機のパナソニックでは、自社内や自社外でIoTを活用した業務プロセスやビジネスモデルの変革に積極的に取り組んでいる。危機感の裏付けになっているのが「スマホショック」だ。同社のIoT戦略を取り仕切るパナソニック 全社CTO室 技術戦略部 ソフトウェア戦略担当 理事 梶本一夫氏に話を聞いた。 - パナソニックのIoT×家電事業にコーヒー焙煎の世界チャンピオンが協力する理由
パナソニックは、IoT×調理家電を活用した新たな食のサービス事業として、コーヒーの生豆を宅配し、その生豆に最適な焙煎を自宅で行える「The Roast(ザ・ロースト)」を発表した。焙煎の決め手になる焙煎プロファイルは、世界チャンピオンの後藤直紀氏が提供する。 - 無電柱化で街にIoTプラットフォームが出現!? パナソニックが東電と取り組み
パナソニックは、2020年以降の社会インフラ構築に向けた開発中の技術やソリューションを提案する内覧会「Wonder Japan Solutions」において、「無電柱化」に対応した地上設置型の変圧器(パッドマウント)をIoT化する取り組みを紹介した。 - パナソニックがコネクティッドソリューションズ社を新設、AVC社を組織再編
パナソニックは、社内カンパニーのAVCネットワークス社を母体とした組織再編を行い、2017年4月1日付で「コネクティッドソリューションズ社」を設立する。グループ全体のB2Bソリューション事業成長の中核を担う顧客密着型事業体制の構築が狙い。 - パナソニックはIoTでもうけるために樋口氏を呼び戻した
復帰すること自体ではなく、復帰して何をするのかが重要です。 - パナソニックとシーメンスの統合ラインシステムが始動、3年で100億円目指す
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は実装ラインを統合管理する「統合ライン管理システム」を開発し、販売を開始した。同システムは2016年4月に発表したドイツのシーメンスとの協業によるもの。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.