オムロンは、人工知能(AI)搭載型の自動搬送モバイルロボット「LD」シリーズの販促を強化。プロモーションサイトをオープンし、モバイルロボットの仕様やキーテクノロジー、導入事例を紹介する他、同社拠点での導入を促進する。
同社が2016年10月に発表したモバイルロボットは、自動車/電子部品/食品/医療品などさまざまなな業界で導入検討が進んでいる。AI技術を搭載しており、屋内空間において、最適なルートを自ら考え、人や障害物を自動で回避しながら決められた場所に荷物を届ける。一度ロボットを走行させれば、周囲の情報を収集してマップを作製するので、最短半日でライン変更にも対応できる。
同ロボットを導入することで、作業者は物の移動という単調な重労働から解放され、より創造的な仕事に専念できる。これにより、生産性や品質向上につながるという。また、固定された搬送設備が不要となり、生産ラインの柔軟なレイアウトが可能となる。
同社はプロモーションサイトに加え、世界8カ所にある拠点「オートメーションセンタ」に各種モバイルロボットのデモ/テスト機を設置する。同拠点から各国の顧客ニーズに合ったソリューションを提案するとともに、ロボットシステムの評価検証から安全設計、立ち上げまでを支援する。また、同社の草津工場(滋賀県)などでもモバイルロボットの導入を進め、顧客に公開することで普及を後押しする計画だ。
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