IoTデバイスの稼働管理・運用の自動化が可能な管理ツールを発表:製造ITニュース
日本ユニシスとユニアデックスは、IoTデバイスの稼働管理や運用の自動化が可能な「IoTビジネスプラットフォーム IoTデバイス管理機能」の提供を開始する。
日本ユニシスは2017年2月1日、グループ会社のユニアデックスと共同で、IoT(モノのンターネット)デバイスの稼働管理や運用の自動化が可能な「IoTビジネスプラットフォーム IoTデバイス管理機能」の提供を開始すると発表した。
同サービスは、日本ユニシスグループが展開する「IoTビジネスプラットフォームサービス」の追加機能として、米Microsoftのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上で提供される。接続デバイスの生死監視実証実験向けの「ライト版」を2017年1月31日から提供しており、その機能を強化した本番運用向けの「スタンダード版」を同年3月31日から提供する予定だ。
同機能の対応デバイスは、アットマークテクノの「Armadillo-IoTゲートウエイ」とぷらっとホームの「OpenBlocks」で、さらに今後、MicrosoftのIoTデバイスSDKを用いてさまざまなデバイスにも対応していくという。
同機能は、遠隔に設置されているデバイスや、大量に設置されているデバイスの監視・管理に対応し、遠隔操作によるファームウェアの更新やデバイス自体の制御も可能。これにより、DDosなどの外部攻撃に対しても安全なシステム環境を構築できる。接続するIoTデバイスを定期的に監視し、応答がない場合には自動的にメールなどで通知するなど、運用監視負荷も軽減する。スタンダード版では、デバイス接続時に機器の電源を入れるだけで自動的にIoTシステムに接続する「アクティベーション機能」を2017年度中に実装する予定だ。
さらに、より多くのIoTデバイスとの接続が可能になるため、「共通モジュール」を接続インタフェースとして提供する。動作確認済みのデバイスは、モジュールを通して利用が可能になる。
同サービスを利用することで、遠隔地にIoTデバイスを設置する場合や大量のIoTデバイスを設置する場合に、運用管理者の負荷軽減や運用コストの削減ができるという。日本ユニシスグループは、同サービスおよび、Microsoft Azureなど関連製品を含めて、今後3年間で300ユーザー、30億円の売り上げを目指す。
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