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旋削加工用ワイパーシリーズにポジティブタイプインサートを追加:FAニュース
タンガロイは、旋削加工用ワイパーシリーズ「FW&SWブレーカ」にポジティブタイプインサート「SWブレーカ」を追加した。仕上げから中切削用として特徴的なブレーカ形状を採用し、特に内径加工での切りくず処理の性能を高めた。
タンガロイは2017年1月31日、旋削加工用ワイパーシリーズ「FW&SWブレーカ」にポジティブタイプインサート「SWブレーカ」を追加した。標準価格は550〜970円(税別)で、厚さやコーナ半径が異なる4種類をそろえた。
一般的な旋削加工で使用するインサートは、最大送り量がインサートコーナ半径の半分となるため、最大送り量で加工した時の加工面が粗くなる。FW&SWブレーカは、独自の円弧型ワイパー形状を採用し、高送り加工時に加工面品位を低下させずに高能率な加工を可能にした。通常インサートに対して2倍の送り量でも加工面の粗度が半分以下となるため、加工面品位も向上する。
同シリーズに新たに追加された、ポジティブタイプインサートSWブレーカは、仕上げから中切削用となる。ブレーカ底面を2段にしたことで、内径加工での切りくず処理性能を高めた。SWブレーカの材種には、鋼旋削用CVD材種と、耐熱衝撃性に優れるサーメット材種があり、さまざまな被削材に対応できる。
ネガティブタイプのインサート「FW&SWブレーカ」とポジティブタイプの「SWブレーカ」を組み合わせることで、生産性を上げるトータルツーリングが可能になる。
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