ニュース
日本の航空大手に燃費効率を向上させるソリューションを提供:製造業IoT
GEアビエーションは、全日本空輸と「フライト・アナリティクス」契約を締結した。飛行データを分析し、燃費効率の向上を図る航空業界向けデジタル・ソリューションを、日本市場に初めて提供する。
GEアビエーションは2016年12月8日、全日本空輸(ANA)とフライト・アナリティクス契約を締結したと発表した。「フライト・アナリティクス」は、飛行データの分析により燃費効率の向上や排出ガスの削減を図るソリューションだ。
同ソリューションの飛行データ解析により、離陸、飛行中、着陸時の燃料消費状況を正確に把握できるため、パイロットへの効率的な運航サポートが可能になる。また、最適な燃料搭載量などをデータ化することで、運用面での柔軟性も向上する。
ANAの運行便数は、国際線/国内線合わせて毎日1000便以上になり、年間の燃料関連費は2015年度実績で約3000億円。今回のフライト・アナリティクス導入により、年間1%程度の削減を目指す。
GEアビエーションは、商用・軍用機向けの航空機エンジンや関連部品を提供するほか、多くの航空会社/航空機に対し、飛行や燃料データの分析、ナビゲーションサービス、航空会社の運航管理といったデジタル・ソリューションを提供している。同社が航空業界向けソリューションを日本市場に提供するのは、今回が初めてのケースとなる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTが製造業のサービス化を呼ぶ?
モノ売りからコト売りへ――。IoT(モノのインターネット)の進展により、一昔前に製造業の周辺で言われてきたサービスビジネス拡大の動きが本格的に広がりを見せ始めています。しかし、「モノ」を主軸としていた製造業が「コト(サービス)」を中心としたビジネスモデルに切り替えるのは容易なことではありません。そこで本稿ではサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説していきます。 - 製造業に襲い掛かる第3次IT革命の波
経済学者マイケル・ポーター氏と米国PTCの社長兼CEOであるジェームズ・ヘプルマン氏の共著でるIoTに関する論文「IoT時代の競争戦略」が公開された。PTCジャパンでは、同論文の内容を解説する説明会を開催した。 - 製造業向けIoT活用入門
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に注目が集まる一方で、製造業がIoTを活用するための道筋は見えづらい状態にある。本稿では、幾つかの代表的なIoTの活用シーンを紹介するとともに、自動車向けテレマティクス(カーテレマティクス)を具体的な事例として、製造業がIoTから得られるメリットについて解説する。 - 「M2M」「IoT」「クラウド」――“つながる技術”が切り開く組み込みの未来
2013年11月20〜22日の3日間、パシフィコ横浜において恒例の組み込み関連イベント「Embedded Technology 2013/組込み総合技術展(ET2013)」が開催された。本稿では、多数のブースの中から“これからの組み込み技術”という視点でピックアップした展示デモの内容を紹介する。 - IoTのビジネスチャンスをどう見つけるか?
IoT(モノのインターネット)の進展により製造業においてもサービスビジネス拡大が期待されています。本連載ではサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説しています。4回目となる今回はサービスビジネスにおけるマーケティング戦略について解説してきます。