耐環境性に優れたIoT/M2M向けの小型組み込み用スイッチングHUB:FAニュース
コンテックは、−20〜60度の広温度範囲に対応した小型組み込み用のスイッチングHUB「SH-8008F」を開発し、ネットワーク周辺機器の「FLEXLAN」の新製品として販売を開始した。
コンテックは2016年12月13日、−20〜60度の広温度範囲に対応した小型組み込み用のスイッチングHUB「SH-8008F」を開発し、ネットワーク周辺機器の「FLEXLAN」の新製品として販売を開始した。耐環境性に優れたIoT(モノのインターネット)/M2M向け製品で、価格はオープンとなる。
SH-8008Fは、IEEE802.3u(100BASE-TX)とIEEE802.3(10BASE-T)の両規格に準拠したポートを8つ搭載するスイッチングHUB。−20〜60℃の温度で動作可能で、一般向けの汎用スイッチングHUBが使用できない環境でも動作する。40×60×90mmと従来製品「SH-8008(FIT)H」より約32%小型化し、盤内での占有スペースやケーブル配線のしやすさに考慮した。
他に、金属シェルのファンレス構造、電源の二重化、電源逆配線対策などを講じることで産業用機器としてシステムの可用性を高めている。さらに、ストレートケーブルとクロスケーブルを自動判別するAuto MDI/MDI-X機能により、結線ミスによる配線トラブルを回避する。
35mmDINレール取り付け機構を標準装備し、盤内取り付けも容易にできる。1224VDCのワイドレンジ電源に対応するため、さまざまな電源環境での使用が可能だ。
工場生産ラインの制御盤や工作機械などの装置内は多数の通信機器があり、それらの機器を接続できるスイッチングHUBの必要性が近年増している。また、IoT化するための監視用機器の後付け、新たな通信経路の確保といったニーズもある。同製品はこうしたニーズに応えるため開発された。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スマートファクトリーが追い風に、産業用PCは工場内IoTの基盤となるか
工場内でIoTなどを活用し最適な生産を実現する「スマートファクトリー」への関心が高まっている。その基盤としてあらためて導入が広がっているのが産業用PCだ。従来は専用機器を活用することが多かった工場内だが、ネットワークや異システム間連携が必須となる中、産業用PCの「オープン性」があらためて注目を集めている。 - なぜ工場でネットワークを考えないといけないのか
インダストリー4.0や工場向けIoTなどに注目が集まっていますが、そもそも工場内のネットワーク環境は、どのように構築すべきなのでしょうか。本連載では、産業用イーサネットの導入に当たり、その基礎から設備設計の留意点などを含めて解説していきます。 - トヨタが工場内ネットワークでEtherCATを全面採用、サプライヤーにも対応要請
トヨタ自動車は、ハノーバーメッセ2016において、工場内の産業用ネットワークとしてEtherCATを全面採用する。既に2016年3月に国内のサプライヤーには対応を要請しているが、グローバルサプライヤーについても対応を求めていく。 - いまさら聞けない EtherCAT入門
産業用オープンネットワーク「EtherCAT(イーサキャット)」をご存じだろうか。工場などの産業用オートメーションにおいて、フィールドネットワークのオープン化が進む中、なぜEtherCATの存在感が増しているのか。誕生背景やメカニズム、活用シーンなどを詳しく解説し、その秘密に迫る。 - いまさら聞けないFL-net入門
オープンPLCネットワークの「FL-net(エフ・エル・ネット)」をご存じでしょうか。工場のさらなる高度化が進む中、工場ネットワークのオープン化は加速しています。その中でPLCの相互互換性を確保するオープンPLCネットワーク(OPCN)にも注目が集まっています。OPCNを実現する「FL-net」の誕生背景やメカニズム、活用シーンなどを解説します。