ECHONET Lite用アダプターに開発用プラットフォームとSDKを提供:組み込み採用事例
ユビキタスの通信機器開発用プラットフォーム「Ubiquitous Network Framework」と通信規格ECHONET Lite対応機器の開発キット「Ubiquitous ECHONET Lite」が、大和電器の「エコーネットライトアダプター」に採用された。
ユビキタスは2016年11月14日、同社の通信機器開発用プラットフォーム「Ubiquitous Network Framework」と通信規格ECHONET Lite対応機器の開発キット「Ubiquitous ECHONET Lite」が、大和電器の「エコーネットライトアダプター」に採用されたと発表した。
エコーネットライトアダプターは、HA端子に対応した家電・HEMS(Home Energy Management system)機器に接続する通信アダプター。多くの家電機器に搭載されているHA端子をインタフェースとすることで、ECHONET Liteに対応していないHEMS・家電機器をECHONET Liteで利用できるようにする。
今回ユビキタスが提供したUbiquitous Network Frameworkは、組み込み機器向けの各種プロトコルスタックを用途に合わせて選択できるソフトウェアプラットフォームだ。ネットワークデバイスや通信モジュール開発に最適化されている。
また、Ubiquitous ECHONET Liteは、ECHONET Lite向けの開発用キットで、機器開発向けとコントローラーアプリ開発向けの2種類が用意されている。ミドルウェアであるUbiquitous ECHONET Lite Core Libraryは、各種OS・CPUに対応可能だ。
大和電器では、エコーネットライトアダプターの無線LAN通信およびECHONET Lite部分に、Ubiquitous Network FrameworkとUbiquitous ECHONET Liteを搭載した無線LANモジュールを採用。通信部分の開発が省力化され、短期間/低コストで製品化できたという。
経済産業省は、ECHONET Liteを活用したエネルギー消費の見える化、機器を制御するHEMSの普及による省エネルギー化を目指しているが、機器をECHONET Liteやネットワークに対応させるために必要なコスト/開発期間が普及の障壁となっている。ユビキタスでは、HEMSが簡便に構築できるエコーネットライトアダプターにより、HEMSの普及促進や事業者のサービス対象機器の拡大による付加価値向上などが期待できるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTが製造業のサービス化を呼ぶ?
モノ売りからコト売りへ――。IoT(モノのインターネット)の進展により、一昔前に製造業の周辺で言われてきたサービスビジネス拡大の動きが本格的に広がりを見せ始めています。しかし、「モノ」を主軸としていた製造業が「コト(サービス)」を中心としたビジネスモデルに切り替えるのは容易なことではありません。そこで本稿ではサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説していきます。 - 製造業に襲い掛かる第3次IT革命の波
経済学者マイケル・ポーター氏と米国PTCの社長兼CEOであるジェームズ・ヘプルマン氏の共著でるIoTに関する論文「IoT時代の競争戦略」が公開された。PTCジャパンでは、同論文の内容を解説する説明会を開催した。 - 製造業向けIoT活用入門
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に注目が集まる一方で、製造業がIoTを活用するための道筋は見えづらい状態にある。本稿では、幾つかの代表的なIoTの活用シーンを紹介するとともに、自動車向けテレマティクス(カーテレマティクス)を具体的な事例として、製造業がIoTから得られるメリットについて解説する。 - 「M2M」「IoT」「クラウド」――“つながる技術”が切り開く組み込みの未来
2013年11月20〜22日の3日間、パシフィコ横浜において恒例の組み込み関連イベント「Embedded Technology 2013/組込み総合技術展(ET2013)」が開催された。本稿では、多数のブースの中から“これからの組み込み技術”という視点でピックアップした展示デモの内容を紹介する。 - IoTのビジネスチャンスをどう見つけるか?
IoT(モノのインターネット)の進展により製造業においてもサービスビジネス拡大が期待されています。本連載ではサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説しています。4回目となる今回はサービスビジネスにおけるマーケティング戦略について解説してきます。