ニュース
国産で初めて製造販売承認を取得した全人工手関節:医療機器ニュース
帝人ナカシマメディカルは、全人工手関節「DARTS人工手関節」を開発し、国産で初めて製造販売承認を取得した。掌側と腕側を完全に固定せず、前後に滑らかに動かせる。
帝人ナカシマメディカルは2016年10月26日、全人工手関節「DARTS人工手関節」を開発し、国産で初めて製造販売承認を取得したと発表した。
DARTS人工手関節は、関節リウマチなどにより、高度に破壊され機能不全に陥った手首の関節と置き換えて、その機能を代替するためのものだ。北海道大学大学院医学研究科の三浪明男前教授らが開発した。掌側と腕側を完全に固定せず、前後に滑らかに動かせる。そのような全人工手関節としては、日本で初めて臨床使用が許可された。
適切な使用のためには、必要な措置を講じることが承認条件とされている。手関節の機能不全について十分な知識・経験を有する医師が、適正使用指針(関連学会との協力により作成された指針)を順守する、講習の受講により同製品を用いた治療に関する技術を得るといったことが必要となる。
関連記事
- モノづくりを変革する“軽くて強い”炭素繊維、課題の生産性を10倍に
NEDOは東京大学、産業技術総合研究所、東レ、帝人(東邦テナックス)、三菱レイヨンとともに、従来の製造プロセスに比べて、製造エネルギーとCO2排出量を半減し、生産性を10倍に向上できる新たな炭素繊維製造プロセスの基盤技術を確立したと発表した。炭素繊維の大量生産や低コスト化を実現するという。 - “テーブルごと”の特定ができるシート型ビーコン、帝人らが提供
ビーコンの信号を「面」として認識し、スマホやタブレットを置くだけで店内のテーブル位置特定などが可能なシート型ビーコン「PaperBeacon」を帝人とセルクロス、タグキャストの3社が開発、提供開始する。 - 帝人、ポリエステルフィルム事業の国内生産拠点を再編
帝人は、子会社の帝人デュポンフィルムが、国内のポリエステルフィルム生産拠点を再編することを発表した。岐阜事業所と宇都宮事業所の2拠点で行っているポリエステルフィルムの生産を、宇都宮事業所に集約する。 - 医療分野にも広がる炭素繊維強化樹脂、脳外科手術で頭を支えるフレームに最適
帝人は、「MEDTEC Japan 2015」において、同社が注力している炭素繊維強化樹脂について、医療分野の採用事例を披露した。 - 西陣織の技術を用いた12誘導心電計測布を開発
京都大学は、西陣織の技術を用いて、12誘導心電計測に必要な電極を配置した帯状の布を開発した。正中線と脇の下の2つの目印に合わせて胸の周りに巻くだけで、12誘導心電図の計測に必要な電極を簡単に正しく取り付けることができる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.