ネットワークを自動で管理・制御できる基盤を開発:製造業IoT
NECは、ネットワークを自動で管理・制御できる基盤「IoTサービスイネーブラ」を発表した。トラフィック特性が異なるサービスを1つのネットワークで運用できるようになり、運用コストや設備投資の効率化が図れる。
NECは2016年10月20日、ネットワークを自動で管理・制御できる基盤「IoTサービスイネーブラ」を発表した。次世代無線インフラのアーキテクチャの1つである「モバイルエッジコンピューティング(MEC)」での利用などに向けた製品だ。
同基盤は、IoT(モノのインターネット)サービスに利用するアプリケーションのほか、3GPP(携帯端末などの通信規格を標準化するプロジェクト)で規定されたネットワーク、OneM2M(Machine to Machine通信の標準仕様策定プロジェクト)で規定されたセンサーやカメラなどに対応する。これにより、センサーやカメラなどからの情報と、モバイルネットワークのトラフィックの特性・状況を、どちらもリアルタイムに把握・分析できる。
さらに、その分析結果をもとに、各IoTサービスが求めるネットワーク性能をはじめ、各サービスに適したネットワークリソースの割り当てや、ネットワークの設定変更などを自動で行う。例えば、低遅延なネットワークが必要な自動運転サービスと、数時間に一度の通信で済む自動販売機の在庫管理サービスが併用されている場合、自動運転サービスに多くのネットワークリソースを自動で割り当てる。ネットワークを効率的に運用でき、その結果、運用コストや設備投資の効率化が図れる。
近年、ネットワークを利用したサービスの多様化・高度化に伴い、データ処理の高速化と有限のネットワークリソースを各サービスに適切に割り当てる必要性が高まっている。処理を高速化する手法としては、データの処理機能の一部をモバイルネットワーク内に置いて通信距離を削減するMECがあるが、同社では、同基盤を導入することで、トラフィック特性が異なるサービスを1つのネットワークで運用できるようになるとしている。
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