IoTとロボットで世界にアピール、「CeBIT」で日本がパートナー国に:製造マネジメントニュース
ドイツメッセと日本能率協会は、ドイツのハノーバーで開催される世界最大規模の情報通信技術の見本市である「CeBIT 2017」の開催概要について発表。2017年は日本がパートナー国となり、約100社の日本企業の出展が見込まれている。
ドイツの展示会運営会社ドイツメッセとそのパートナーである日本能率協会は2016年10月20日、ドイツのハノーバーで開催している情報通信技術の見本市「CeBIT 2017」(2017年3月20〜24日)についての記者会見を開催した。CeBITでは毎年パートナー国を決め、首脳会談やパートナー国企業の誘致などを行っているが、2017年のパートナー国は日本である。
日本とドイツは2016年4月に、IoTおよびインダストリー4.0に関する6項目の覚書を締結し、協力を進めていくことを表明※)。第4次産業革命の実現に向けて、国際標準化や中小企業のIoT活用などを協力して進めているところである。これらの日独連携が進む中で決まったのが今回のCeBITのパートナー国である。
※)関連記事:IoTで日独連携が成立、6項目で覚書締結へ
CeBITは、世界最大規模の情報通信技術の展示会であり、経済、社会、行政のデジタル化に向けたさまざまな出展が行われる。ドイツメッセ 理事のオリバー・フレーゼ氏は「デジタル技術の中心的な展示会として、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)やデジタル化のトップレベルの国である日本をパートナー国として迎えるのは喜ばしいことだ」と述べている。
CeBITでは毎年、世界約70カ国もしくは地域から約3300社の企業が出展し、約20万人の来場者が訪れる。「CeBIT 2017」のトップテーマは「d!conomy - no limits」としている。「d!conomy(ディコノミー)」は、デジタル化とエコノミーをつなげた造語で、デジタル化による産業の新たな変化を訴求する。具体的には、AI(人工知能)、自律システム、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、ヒューマノイドロボット、ドローンなどの出展が注目される。
パートナー国として日本は、ジャパンパビリオンを設ける予定で、日本から100社以上の出展を見込む。会期初日の2017年3月20日には「Japan Germany ICT Summit」を開催。情報技術分野での協力を強化し将来指向の提携可能性について話し合う。さらに、会期2日目の3月21日の「CeBIT Global Conferences 2017」では、大阪大学 大学院 基礎工学研究科システム創成専攻 教授で知能ロボット学研究室長の石黒浩氏が講演を行う予定だという。
会見には、CeBIT会場であるハノーバーを抱えるドイツのニーダーザクセン州政府の首相シュテファン・ヴァイル氏も参加し「産業のデジタル化には革新が必要で、そのためにはさまざまな国や企業との意見交換が大事になる。メッセの意義はそういうところにある」とし、日本企業の参加を呼び掛けた。
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