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「さくらのIoT Platform」を知り、プロトタイプを試作する(4/7 ページ)
通信モジュールから通信網、データ処理の仕組みまでも一環提供する「さくらのIoT Platform」の詳細を解説。さくらのIoT Platformを利用し、湯温と動作の確認で利用者を見守る「みまもりポット」を試作します。
環境構築
「ポットがお湯を出したら、Slackに通知を送る」という挙動を実現するためには、以下の処理が必要となりますが、今回は設定するパラメータの都合上、以下に示す(1)〜(4)の順番で環境を構築していきます。
1. Incoming Webhooks設定(Slack)
Slackは他の外部サービスとの連携機能を多く提供するコミュニケーションツールです。今回は双方向利用ではなくポットからのデータを受けることが目的ですので、「Incoming Webhooks」を設定します。
Slackの設定から「Incoming WebHooks」を選択し、出力先となるチャンネルを指定するとWebhook URLが発行されます。必要に応じてBOTの名前やアイコン等も設定します。
「Incoming WebHooks」の設定画面。今回は「#potbot」チャンネルでメッセージを受信するようにします。カスタマイズ項目として、Customize Nameに「POT」、Customize Iconに「Gear」を設定しました
2. Node.js環境構築(さくらのクラウド)
さくらのIoT PlatformからはJSON形式のデータが送信されてくるため、Slackにメッセージとして投稿するために分かりやすい言葉に変換します。今回は「さくらのクラウド」でCentOSサーバを立て、受信したJSONデータをNode.jsでメッセージとして変換、Slackへ送信するプログラムを構築します。
- Gitのインストール
まずは後述のNode Version Manager(NVM)インストールのため、Gitを使用できるようにします。
# yum -y install git
- NVMのインストール
次にNVMをGitHubより入手し、コマンドパスを追加します。必要に応じて.bash_profileに追記し、永続的に反映されるよう設定します。
# git clone https://github.com/creationix/nvm.git ~/.nvm # source ~/.nvm/nvm.sh
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