国内通信大手と独ERPソフト企業が安全運転管理支援のIoTソリューションを開発:製造ITニュース
NTTと独SAPは協業を強化し、今後、「共同イノベーション」「共同ソリューション販売」「グローバルリファレンス」という3つの柱でビジネスの強化を図る。その第1弾として、安全運転管理を支援するIoTソリューションを開発した。
日本電信電話(NTT)は2016年9月15日、独SAPとの協業を強化したことを発表した。グローバル規模で協業を拡大し、今後、「共同イノベーション」「共同ソリューション販売」「グローバルリファレンス」という3つの柱でビジネスの強化を図る。
両社の技術を活用した共同イノベーションの第1弾として、安全運転管理を支援するIoT(モノのインターネット)ソリューションを開発した。同ソリューションは、NTTと東レが共同開発した生体情報を取得できる機能素材「hitoe(ヒトエ)」と、SAPの自動車の挙動収集分析アプリケーション「CTS(Connected Transportation Safety)」を組み合わせた。
同ソリューションでは、運転者が着用したhitoeから心拍数などの生体情報をリアルタイムで取得し、NTTグループの分析プラットフォーム上で分析して、疲労度などを把握する。これらのデータとドライブレコーダー、デジタルタコグラフなどの運転挙動データをCTSで分析することで、事故防止の対策や効率的な運行を支援するという。今後、2016年10月より日本国内での実証実験を開始し、2017年1月に実用化を目指す。
また、両社は2015年10月に「SAP HANA Enterprise Cloudプレミアムパートナーシップ」を締結し、SAP HANAを中核技術としたクラウド基盤のグローバル提供を進めている。今後は、共同ソリューションの販売も行い、地域ごとの共同営業体制を強化する。
さらにNTTでは、グループ内の相乗効果を生み出すため、グローバル規模で業務基盤/IT基盤の構築を進めている。今後はその一環として、SAPソリューションを活用し、両社でグローバルリファレンスづくりに取り組むとしている。
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