「Windows 10 IoT Core」をMicrosoft Azureに接続する:Windows 10 IoTの「今」を知る(3/4 ページ)
マイクロソフトの組み込みOS「Windows 10 IoT」にはいくつかの特長を挙げられるが、その1つがクラウド「Microsoft Azure」との高い親和性だ。Raspberry Pi 3にインストールしたWindows 10 IoTから、Microsoft Azureに接続する手順を紹介する。
Windows 10 IoT CoreとMicrosoft Azureの接続
それではIoT Dashboardに取り掛かろう。
<Azureに接続>をクリックしてMicrosoft Azureアカウントでサインインすると、「デバイスのプロビジョニング」に切り替わる。なお、Azure IoT HubやデバイスIDは自動的に取得するので、新たに操作する必要はない。ただし、Windows 10 IoT CoreをMicrosoft Azureに接続するにはセキュリティチップであるTPM(Trusted Platform Module)が必要とされているが、ご承知の通りRaspberry Pi 3はTPMを搭載していない(蛇足だが、Raspberry Piシリーズのコンセプトを鑑みると、TPMを搭載するのは難しいだろう)。
そのため、Windows 10 IoT Coreは仮想TPMである「Software TPM Emulator」を用意している。Webブラウザ経由でアクセスするDevice Portalから設定可能だが、IoT Dashboardから操作した方が簡単だ。なお、TPM構成ファイルのインストール時はWindows 10 IoT Coreの再起動が必要となる。
再起動後は対応デバイスとして、Raspberry Pi 3を選択すると選択可能を示すアイコンが加わるので、そのままプロビジョニングを実行すればよい。ちなみに多数のデバイスをMicrosoft Azureに登録する場合、効率性を高めるためにPowerShellなどを用いることになるが、全体的な流れや構造を把握する上ではGUIを使った方がよい。
Microsoft Azureアカウントでサインインしてから<Azureに接続>をクリックし、「プロビジョニング対応のデバイス」のドロップダウンリストからRaspberry Pi 3を選択して、「TPM構成ファイルの選択」で<Software TPM Emulator>を選択したら、<TPM設定の適用>ボタンをクリック。この際、再起動を促されるので、<再起動>ボタンをクリックする
再びAzureポータルからAzure IoT Hubを確認するとRaspberry Pi 3が新たなデバイスとして登録されたことを確認できる。これでWindows 10 IoT CoreとMicrosoft Azureの接続はひとまず完了だ。
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