「Windows 10 IoT Core」をMicrosoft Azureに接続する:Windows 10 IoTの「今」を知る(2/4 ページ)
マイクロソフトの組み込みOS「Windows 10 IoT」にはいくつかの特長を挙げられるが、その1つがクラウド「Microsoft Azure」との高い親和性だ。Raspberry Pi 3にインストールしたWindows 10 IoTから、Microsoft Azureに接続する手順を紹介する。
Azure IoT Hubの作成、Device Explorerのインストール
Microsoft Azureアカウントの作成が完了して最初に行うのが、Azure IoT Hubの作成だ。AzureポータルからIoT HubのFreeプランを選択。この際、リソースグループは新規作成で構わないが、既にMicrosoft Azureサブスクリプション契約している場合、既存のリソースグループを選択しても構わない。なお、本稿執筆時はプレビュー版のデバイス管理機能が提供されていたが、日本DC(データセンター)では使用できなかったので、利用を見送った。
Azure IoT Hubの展開が完了したら、IoT Dashboardからの操作に戻る前にとあるツールをインストールしなければならない。それが「Device Explorer」だ。Azureポータルで作成したIoT HubへWindows 10 IoT Coreを接続させるには、デバイスIDとIoT Hubのエンドポイントやアクセスキーを含む接続文字列が必要。そのためDevice Explorerを使ってデバイスIDと接続文字列を作成する。
まずはデバイスIDを生成するため、ダウンロードページから最新の「SetupDeviceExplorer.msi」を入手し、インストールしておこう。
準備を終えたら、Azure IoT Hubの共有アクセスポリシーを開き、「iothubowner」の共有アクセスキーを確認する。各キーの中から「主接続文字列−プライマリキー」の文字列をクリップボードにコピーし、Device Explorerを起動して、クリップボードの内容を「Connection Information」セクションにある「IoT Hub Connection Strings」のテキストボックスにペーストし、内容を更新すればMicrosoft Azure上のAzure IoT Hubとの接続完了だ。
続いてAzure IoT HubのIDレジストリに新たなデバイスIDを作成する。名前は好みの文字列を指定できるが、基本的に大小を区別した英数字のみ使用可能。また、ハイフンやアンダーバー、エクスクラメーションマークなどは使用できない。よいキーワードが浮かばない場合は、<Auto Generate ID>のチェックボックスにチェックを入れれば、ランダムな文字列が生成される。これでデバイスIDの作成は完了だ。
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