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工場内ネットワークを守る運用手法とトラブル対処法工場用イーサネット入門(6)(3/3 ページ)

インダストリー4.0や工場向けIoTなどに注目が集まっていますが、そもそも工場内のネットワーク環境は、どのように構築すべきなのでしょうか。本連載では、産業用イーサネットの導入に当たり、その基礎から設備設計の留意点などを含めて解説していきます。最終回となる今回はネットワークを守る運用手法やトラブル対処の方法を紹介します。

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従来の生産設備と連携したネットワーク機器の監視

 このようなツールの紹介をすると「IT系のツールを入れないと、ネットワーク機器の監視はできないのか?」という疑問を持つかもしれません。実は、従来の設備の延長で、製造現場に役立つ機器も存在します。

 生産設備では、SCADAや回転灯などで監視をしていることも多くあります。ネットワーク化が進む昨今では、先述したIT系のネットワーク監視ツールの評価も工場現場で進むと考えられます。ただ、現存の仕組みに監視システムも組み込みたいという需要も数多く存在します。そうしたニーズに応えるトラブル時にドライ接点出力を行えるネットワーク機器も存在しています。

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図3 ドライ接点を搭載したネットワーク機器での監視例(クリックで拡大)出典:ネットワンパートナーズ

ネットワーク機器の監視に必要な設定を簡単にする方法

 このように、ネットワーク機器も適切な機器選定や設定を行えば、監視も行えることをご理解いただけたかと思います。

 しかし「監視をするということは設定がすごく大変なんでしょ? 設備管理のメンバーにイチから教えるのは無理だよ」という声もあるでしょう。実は、産業用のネットワーク機器では、簡単に設定情報をネットワーク機器に投入できる方法が提供されています。このような機能も機器選定の参考にしていただければと思います。

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図4 設定情報の投入で、PCが不要な簡単な方法もある(クリックで拡大)出典:ネットワンパートナーズ

 本連載では、IoTやIndustrie 4.0を背景として、工場におけるネットワークが極めて重要性を増してくることを見据え、基本的なネットワークの仕組み・活用方法を解説してきました。連載を始めた半年前と比べても、製造業でのIoTによるビジネス改革がますます進んでいるということは多くの方が肌で感じるていると思います。

 「ハブ(ネットワーク機器)のメーカー・型番は気にしたことがない」というお声を聞くこともありますが、ネットワーク機器も生産設備の一部なのです。「ネットワークトラブルで生産設備が止まる」といった事態に陥らないように、ぜひ自社の工場の状況を再確認頂ければと思います。本連載が、皆さまの設備設計のヒントになれば幸いです。

筆者プロフィル

長澤宣和(ながさわ のりかず)

ネットワンパートナーズ マーケティング&ビジネス開発部。

2002年より、ネットワークを中心とした情報通信インフラ設備の提案・導入に従事。近年では、製造業を中心としたIoT化支援を中心に活動中。


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