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工場内の動線データ管理でチョコ停削減、屋内位置情報ソリューションの利点:位置情報活用(2/2 ページ)
パナソニックは工場などの屋内の位置情報を活用するソリューションを提案。自社実践ではチョコ停削減や技術伝承への活用などに成果が出始めているという。
実践で得た「技術伝承」への活用
パナソニックでは、さまざまな生産革新活動を推進しているパナソニックシステムネットワークス社佐賀工場で、今回の屋内位置情報ソリューションの実証を進めている。同工場における実装機の生産ラインでの従業員の位置情報を取得することで動線の分析を行い、作業改善につなげるというものだ。単純にスマートフォンを持って通常の作業を進めただけだが、従来だと得られなかった知見が得られてきているという。
野口氏は「特定の実装機の前に多くの動線が集中し作業停滞が起こっているということが把握できたり、熟練者と通常作業者との動線を比較することで、熟練者がどういう視点で作業を行っているかということを伝えることができ『技術伝承』などにも活用することができている」と述べている(図3)。
今回の屋内位置情報ソリューションは2016年9月の発売予定となっているが、現在約10件のパイロットプロジェクトを進行中だという。価格は状況によって大きく変わるが「1000平方メートルくらいのエリアで5人の管理を行う場合、初期投資が300万円、ランニングコストが月額3万円程度になる」(野口氏)と述べている。
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