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屋内でドローンが安定の自動飛行、リコーらが開発
リコーは東京大学と同社、ならびブルーイノベーションと共同で、非GPS環境下でも自動飛行するドローンの飛行システムを開発した。慣性計測装置とステレオカメラを利用する。
リコーは2016年3月16日、東京大学 鈴木真二教授および土屋武司教授(東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 鈴木・土屋研究室)らの研究グループと同社、ならびドローン開発のブルーイノベーションと共同で、非GPS環境下でも自動飛行するドローン飛行システムを開発したと発表した。
既に室内での自動飛行試験に成功しており、開発成果は2016年3月24〜26日に開催される展示会「ジャパン・ドローン 2016」にて紹介される予定だ。
本技術は東京大学とブルーイノベーションが開発した安定した姿勢制御を行えるドローン飛行システムに、IMUセンサー(加速度センサー、ジャイロセンサーを含む慣性計測装置)とステレオカメラを併用して搭載したもの。IMUセンサーから得られる位置/速度/姿勢情報と映像情報を融合させることでGPSの利用できない室内でも安定した飛行を実現する。リコーは産業用ステレオカメラを製品化しており、その技術が応用されている。
ドローンの自己位置推定にはGPSを利用するのが一般的だが、屋内や橋梁下点検など、GPSの電波が不安定あるいは受信できない状況での利用に対応する技術は研究開発が進められており、2014年の「TECHNO-FRONTIER 2014」では千葉大学大学院の野波健蔵教授が2基のレーザースキャナーを利用して自己位置推定を行うドローンを展示している。
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